2017.09.22 生涯スポーツ・環境委員会

ニチレイチャレンジ特別泳力検定会

平成29年9月22日 日刊スポーツ掲載記事より

子どもたちに早く前に進む泳ぎの基本を指導する佐藤久佳氏
サイン会で笑顔の佐藤久佳氏

日本水泳連盟認定の「ニチレイチャレンジ特別泳力検定会」(ニチレイ協賛、日刊スポーツ新聞社協力)が8月27日、神奈川・鎌倉海浜公園水泳プールで行われた。ゲストは北京五輪男子400㍍メドレーリレー銅メダリストの佐藤久佳氏(30)。模範泳法披露後、検定直前の水泳教室で、小学生らに早く前へ進む泳ぎの基本を伝授。合格をサポートした。なお、同検定会は同日、中村真衣さんをゲストに、新潟・長岡市のダイエープロビスフェニックスプールでも開催された。

ウオーミングアップで子どもたちの泳ぎを確認した佐藤氏。まず、顔が前を向いている点を指摘し、その改善を促した。ポイントは①頭のてっぺんを進行方向に向ける②体を大きく使う③手を進行方向に伸ばす④伸ばした手を後ろまでしっかりかくの4点。「1つでもいいから検定で出してみてほしい」と分かりやすく指導し、合格につながる技術を子どもたちに伝えた。自身は3歳で地元の北海道・苫小牧でスイミングクラブに入った。小学1年生の時、コーチの薦めで選手コースに進んだが、高校2年生までは「世界レベルの大会を意識したことはなかった」という。それが高校3年生で Jr. 日本 代表に選ばれてから一変。同学年時の Jr. オリンピックで100㍍自由形高校記録を出し、同種目のスペシャリストとしての才能が開花した。佐藤氏の名を最も知らしめたのは05年。100㍍自由形で49秒73を記録、日本人として初めて50秒の壁を破った。「高校までは個人メドレーの選手で、種目が代わって楽しく練習できていた」と楽しさが大記録を生んだことを明かした。そんな佐藤氏だが「小学校卒業時には水泳をやめ、バスケットボールをやりたいと思った」という。その時、両親から「やめてもいいけど、最後にがんばってみたら」と言われ、出場した大会で自己ベストを記録。中学でも同様の体験があり、今に至っているという。楽しく泳ぐ。そして、頑張るべき時に頑張る。結果は自ずとついてくる。佐藤氏の水泳人生がそれを証明している。

同検定は種目別に定められた基準タイムで泳ぐと、1~7級の認定証とバッジがもらえる制度。今年も全国各地で開催される。

問い合わせは03・3481・2306、
https://www.swim.or.jp/eiryokukentei/へ。