【#競泳】好調の村佐が200m自由形で1分45秒台に突入する日本高校新記録を樹立して優勝を果たす(ジャパンオープン2024)
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競泳競技における2024年の締めくくりとなるのが、このジャパンオープン2024。海外からもパリ五輪金メダリストのCameron McEvoy(オーストラリア)をはじめとするトップ選手が来日して大会を盛り上げてくれている。
その初日、今シーズン好調の村佐達也(中京大中京高/名鉄SS刈谷)が新記録を樹立。
男子200m自由形決勝レースで、村佐が100mのスプリットを奪うと、その後も全く他を寄せつけない泳ぎを披露。隣を泳ぐ5レーンの松下知之(東洋大学)を物ともしないラストスパートでどんどん周りを引き離し、1分45秒72でフィニッシュ。従来の高校記録を1秒近く縮める日本高校新記録を樹立して優勝を勝ち取った。
「松下選手をはじめとするライバルがたくさんいる大会だったので、勝てたこともそうですが、自己ベストも出すことができて良かったです。ただ、ラスト50mで泳ぎが崩れてしまったので、最後にキツくても泳ぎを崩さないような練習をして、これからもたくさん努力を積み重ねていきたいと思います」(村佐)
そのほかの種目でも若手が良い泳ぎを見せてくれた。
女子800m自由形では若手高校3年生の竹澤瑠珂(東京SC/武蔵野高校)が、難波実夢(JSS/近畿大学)やOWSの第一人者である蝦名愛梨(自衛隊)らを抑え、スタートから一気に飛び出す。「前半からしっかりいけた(攻められた)ことがタイムにつながった」と本人も話すとおり、難波、蝦名をターンの度に引き離し、最後は独泳状態でフィニッシュして8分35秒90で優勝を果たした。
「このタイムでは世界と戦えない。この冬もしっかり強化して、3月の日本選手権に向かいたいと思っています」(竹澤)
続く男子1500m自由形では、今年3月の国際大会代表選手選考会を制し、夏の世界ジュニア選手権では15分を切る記録を叩き出した今福和志(枚方SS/四條畷学園高)が当然のようにリードを奪う。今福に続くのは、1レーンを泳ぐ田渕海斗(NECGSC溝の口/明治大学)で、このふたりがレースを牽引していく。600mを過ぎたところから失速し始めた今福を田渕が捉え、700mで先頭に立つ。そのまま田渕が一気に周囲を引き離し、15分08秒17という好タイムで優勝を飾った。
「かなり泳ぎ込んでこの大会に臨みました。午前中の200m自由形は思うように泳げませんでしたが、この種目で自己ベストが出たのは泳ぎ込みの成果が出ていると思います」(田渕)
続く決勝レースは女子200mバタフライ。中学3年生の石塚宇海(セントラル福生)が100mを1分01秒50で折り返してトップ。150mまでに身体半分のリードを奪うと、ラスト50mの競り合いで、2レーンの水口知保(ANA)が追い上げていく。最後の最後、失速した石塚を交わして2分10秒36で逆転優勝を飾った。
「今はとても充実していて、水泳としっかり向き合って練習ができています。これから一日一日、充実した練習ができるように頑張っていきます」(水口)
男子200mバタフライ決勝レースは、100mのスプリットを奪った寺田拓未(ミツウロコ)を150mのターンで逆転した、パリ五輪代表の寺門弦輝(セントラルスポーツ/日本大学)が1分55秒45の好タイムで優勝した。
「膝を故障していたなかでも、そこそこのタイムで泳げたのは良かったです。来年がゴールじゃない。4年後に向けて、少しずつタイムを上げていきたい」(寺門)
女子200m自由形決勝では19歳の若手、Jaimie Sophia De Lutiis(オーストラリア)が先行し、Abbey Webb(オーストラリア)が続く形でこのふたりがレースを牽引。そこに池本凪沙(イトマン東京/中央大学)が食らいつく。150mの折り返しではWebbが逆転。ラストスパートでDe Lutiisを引き離して1分56秒68で自己ベストを大きく更新して優勝。2位のDe Lutiisもベストを更新する1分58秒43でフィニッシュ。3位には池本が2分00秒40で入った。
「このような大きな大会でベストタイムが出たことはとてもうれしいです。来年以降も頑張って、次の五輪を目指したいと思います」(Webb)
女子100m背泳ぎはまさに横一線。前半50mを6人が29秒台で折り返す。ラスト50mのスパート勝負もまさに大接戦だったこのレース。勝ったのは最後の最後、100分の4秒差というタッチ差で竹葉智子(中京大学)が制した。記録は1分01秒29。2位の長岡愛海(神奈川大学)が1分01秒33。さらに100分の3秒差の1分01秒36で高橋美紀(林テレンプ)が3位と続いた。
「予選を泳いだ感じは良かったので、競ったら負けないという気持ちで泳ぎました。勝ちきることができて良かったです」(竹葉)
男子100m背泳ぎも女子に負けず劣らず大接戦。4レーンの竹原秀一(東洋大学)と5レーンの栁川大樹(イトマン港北)、さらに由良柾貴(JSS東京)の3人が最後まで競り合いを見せるも、50mでトップを奪った竹原がそのまま逃げ切り54秒61で優勝。栁川が追い上げて由良を交わして54秒78の2位、由良は54秒83の3位となった。
「53秒を出す練習はしてきたし、しっかりこなせていたと思っていたので、正直に言えばこのタイムはめっちゃ悔しいです。でも200mもありますから、しっかり良いタイムを狙って泳ぎたいと思います」(竹原)
女子100m平泳ぎ決勝。50mをトップで折り返したのは、ベテラン鈴木聡美(ミキハウス)。そのすぐ後ろに青木玲緒樹(ミズノ)が続く。ターン後に浮き上がって鈴木を追い詰めたのは、青木と大学1年生の加藤心冨(スウィン鴻巣/早稲田大学)。最後はこのふたりが競り合い、青木が1分07秒78で優勝を果たす。加藤は100分の3秒差の2位で続いた。
「久しぶりにこの場所に立つことができて、すごくうれしいです。思ったようなタイムは出なくて悔しいんですけど、3月の日本選手権に向けて頑張っていきたいです」(青木)
男子100m平泳ぎでは、持ち味のスピードを生かした渡辺隼斗(自衛隊)がただ一人27秒台で折り返す。後半に強い選手が多いなか、渡辺が最後までスピードを維持して逃げ切り、1分00秒11で優勝を飾る。後半に追い上げてきた花車優(イトマン東進)が100分の8秒差で2位に入った。
「個人的には59秒代を狙っていたのですが、わずかに及ばず悔しい気持ちはあるんですけど、優勝できてうれしいです」(渡辺)