2024.11.30 競泳

【#競泳】若手同士の接戦となった400m個人メドレーを松下が制す(ジャパンオープン2024)

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初日には日本高校新記録が樹立されたジャパンオープン2024。若手が活躍を見せた初日とは打って変わって、2日目はベテラン勢が気を吐く泳ぎを見せた。

女子400m個人メドレーでは、インカレ優勝の鈴木彩心(日本体育大学)が飛び出し、それを周りが追いかける展開に。前半こそスローな出足だったが、背泳ぎから徐々に上がってきたのが、小堀倭加(あいおいニッセイ/相模原市水泳協会)。平泳ぎでトップに立つと、最後は2位以下を引き離すようにしてフィニッシュ。4分40秒00で優勝を飾った。

写真提供/時事通信社

「4分40秒を切りたいという思いが合ったんですけど、40秒00だったので少し悔しいですね。でも今の時点でこのタイムはそこまで悪くないので、日本選手権に向けてここから少しずつ上げていきたい」(小堀)

パリ五輪銀メダリストの松下知之(東洋大学)が登場した注目の男子400m個人メドレー。後半が持ち味ながら、前半から積極的なレースを見せて100mのスプリットを奪う。ただ西川我咲(豊川高校/KL春日井)、小方颯(イトマン港北)、山口哩駈(近畿大学/桃山学院GS)との差はほぼないままでレースが展開。しかし、松下は平泳ぎでもスプリットを奪い、最後の自由形は強さを見せつけるようなスパートで4分11秒63で優勝を果たした。2位は高校3年生の西川、3位には山口が入った。

©フォート・キシモト

「予選の感覚が良かっただけに、決勝のこのタイムは悔しいです。応援してくれる人たちにもっと面白いレースを見せられるようにこれからも頑張っていきます」(松下)

片道一本勝負、男女の50mバタフライと平泳ぎ。
女子50mバタフライでは、浮き上がりは山本茉由佳(ルネサンス)が少しリードを奪うが、後半に入って伸びてきた廣下菜月(中京大学)が26秒37で「この種目は譲れない」という強い気持ちで優勝を勝ち取る。

©フォート・キシモト

男子は横一線の状態から、25mを過ぎてわずかに前に出た田中優弥(スウィンSS/イナホスポーツ)が23秒38と日本記録に迫る好記録で優勝を果たし、「自分にしかできない50mを完成させていきたいと思う」と次に向けて意気込みを語った。

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女子50m平泳ぎはベテラン鈴木聡美(ミキハウス)が力強いキックで伸びていく。センターレーンのオーストラリアのSienna Rose Toohey、好スタートを切った青木玲緒樹(ミズノ)らを抑えて優勝してガッツポーズ。ただひとりの30秒台となる30秒94をマークした。

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「決勝は表彰台を狙って、30秒台を狙って臨みました。何とか30秒台が出せて良かったです。自分の頑張りがたくさんの方々に何か思いを届けられているのならば、私にも活力になるので、これからももっと頑張ります」(鈴木)

男子は初日に100mを制した渡辺隼斗(自衛隊)が、スタートから頭ひとつ抜け出した柳沢駿成(スウィン高島平/アクアプロダクト)を最後のひとかきで抜き去り、27秒29で優勝を果たして2冠を達成した。

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「自己ベストには届かなかったんですけど、予選からうまく修正できて優勝できたことは良かったです」(渡辺)

女子400m自由形決勝では、難波実夢(JSS/近畿大学)が先行するも、竹澤瑠珂(東京SC/武蔵野高校)と望月絹子(鈴与)がすぐ後ろに食らいつく。このふたりが並んだままでラスト100mのスパート勝負。一度竹澤が前に出るも、難波が再度抜き返して4分10秒54で優勝を飾った。

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「今できることはやれたと思います。まずは世界水泳選手権(25m)があるので、そこで結果を残していきたいと思います」(難波)

男子400m自由形決勝は、初日の200mで高校記録を出した村佐達也(中京大中京高/名鉄SS刈谷)とオーストラリアのMatthew Douglas Walter Galeaがふたりでレースを牽引。ターンの度にアンダーウォーターで村佐が前に出て、Galeaが泳ぎで追いつく展開が続く。並んでラスト100m、一気にスパートを掛けたGaleaがトップに立つが村佐も粘り、最後までふたりが競り合いながらフィニッシュ。3分49秒05でGaleaが優勝。村佐は自己ベストを更新する3分49秒27で2位に入った。最後一気に追い上げてきた今福和志(枚方SS/四條畷学園高)が3位に入った。

写真提供/時事通信社

「2年連続で勝つことができてうれしいです。最後は粘り強く泳げて良かったです。来年は世界水泳選手権の代表権を800m、1500mで勝ち取りたいと思います」(Galea)

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女子200m背泳ぎ決勝レースは、専門ではないものの得意種目のひとつとしている成田実生(ルネサンスKSC金町)が前半から積極的に攻める。ターンごとに周囲との差を広げていき、最後は身体3つ分ほどのリードを奪って優勝。記録は2分09秒92で2分10秒を切る好タイムをマークした。

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「今日は予選から良く身体を動かすことができて、今日は負けるのを恐れずに泳ごうと思って前半から積極的にいって、後半耐えられるように泳ぎました。優勝できてうれしいです」(成田)

男子200m背泳ぎでは、初日の100mを制した竹原秀一(東洋大学/はるおか赤間)がいつも通り飛び出す展開。56秒72で100mを折り返すと、勢いに乗ったか、身体半分のリードを保ったままフィニッシュ。1分56秒台に突入する、1分56秒91の好タイムをマークして優勝。100mとの2冠を達成した。

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「予選はあまり良くありませんでしたが、決勝は一定のテンポを保ってレースをしようと思って臨んだなかでこのタイムは良かったと思います」(竹原)

前半から横一線だった女子100m自由形。後半に上がってきたのは、初日の200mを制したAbbey Webb(オーストラリア)。自己ベストの54秒06で優勝を果たして2冠を達成。2位のJaimie Sophia De Lutiis(オーストラリア)も54秒60のベストを更新し、池本凪沙(イトマン東京/中央大学)が54秒63で3位に入った。

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「良いタイムで泳ぐことができて、また優勝できたことは幸せです。また来年に向けてもしっかりと頑張りたい」(Webb)

男子100m自由形決勝。2日目最後のレースは、松元克央(ミツウロコ)が25mを過ぎてグッと伸びてきて50mをトップで折り返す。高校1年生の松山育(豊川高校)もすぐ後ろで食らいつくも、後半の強さを見せつけるように松元が一気に抜け出し、最後は身体ひとつ分のリードを奪って48秒46で優勝を飾った。

©フォート・キシモト

「2024年最後の試合なので優勝できてうれしく思います。世界大会でのメダルを狙っているので、まだまだ日本では負けられないので、もっと上を目指してこれからも頑張っていきます」(松元)