2014.10.01

【飛込・水球】第17回アジア大会水泳競技 12日目

韓国・仁川での第17回アジア大会水泳競技、水球男子はカザフスタンとの金メダルをかけた戦いに臨み、飛込では女子1m飛板飛込に渋沢小哉芳選手、男子1m飛板飛込に坂井丞選手が出場しました。

女子1m飛板飛込では、2本目を終わって6位につけていた渋沢選手ですが、3本目に大きなミスダイブ。26.40という得点に終わり11位まで順位を下げてしまいます。そこからも盛り返すことはできず、227.80で7位という結果となりました。

男子1m飛板飛込は、坂井丞選手が3本目を終わって6位でしたが、そこから徐々に順位を上げます。4本目で5位、5本目で4位につけますが、6本目も決めたものの3位には届かず。371.70の4位となりました。あまり積極的には取り組んでいない種目でしたが、好順位で終えられたことに気持ちも盛り上がった様子。「手応えがあったので、3mにつなげたい」。

2大会ぶりの決勝進出となり、44年ぶりの金メダルをかけた戦いに挑んだ水球男子。
第1ピリオド開始早々から、攻撃的なディフェンスで前に出ます。開始50秒でピンチを迎えますが、棚村克行選手のナイスセーブ。そこから速攻に持ち込みますが、反対にカザフスタンに阻まれます。1分30秒過ぎ、大川慶悟選手のエクスクルージョンファールからカザフスタンに先制されます。日本も持ち味の速攻、カザフスタンファールからのセットプレーなどゴールチャンスが訪れるものの、決め手に欠いてゴールを奪えず。第1ピリオドを0対1のカザフスタンリードで終えます。

第2ピリオド早々、大川選手がファールをとられてペナルティーシュートをカザフスタンに与えてしまいます。これを決められて0対2となりますが、速攻から筈井翔太選手のアシストを受けた角野友紀選手がゴールを決めて1点を返します。その1分後に1点を奪われ、さらに保田賢也選手のエクスクルージョンファールからゴールを決められます。しかし、日本も負けじとすぐに相手ファールから竹井昂司選手がゴールを奪います。前半の反撃はここまでで、2対4のカザフスタンリードは変わらず第2ピリオドを終えました。

第3ピリオド、スプリントでボールを奪ってからの速攻でカザフスタンのファールを誘い、ペナルティーシュートを得ますが、これを外してしまいます。反対に攻め込まれた日本は志賀光明選手のファールから、カザフスタンがゴールを奪い、その後も1点追加されます。食い下がる日本も、カザフスタンファールからのセットプレーで足立聖弥選手が3点目を決めます。しかし点差は離れ、3対6で最終第4ピリオドを迎えました。

その開始早々、筈井選手のファールの隙にゴールを決められますが、その直前にカザフスタンがタイムアウトをとっており、ノーゴール。その流れに乗り、セットプレーから竹井選手がゴールを奪います。その1分後、相手ファールからの速攻。まさに日本のスタイルが出たプレーで志賀選手がゴールを奪います。追い上げムードになりましたが、その志賀選手のファールからペナルティーシュートを与えてしまい、カザフスタンが追加点。日本もあきらめません。チャンスに志賀選手が1点を取り返し、さらに残り1分となったところで、カザフスタンのファールを得て日本がタイムアウト。いったん落ち着いてからセットプレーに挑みますが、カザフスタンも最後の力を振り絞った激しいディフェンスに拒まれてしまい、試合終了。惜しくも1点差の6対7で日本が敗れました。

水球男子は、優勝がカザフスタン、日本は銀メダルを獲得。3位決定戦で韓国を下した中国が銅メダルという結果となりました。

「この1点差が、なかなか厳しいですね」。悔しそうな表情でそう語ったキャプテンの志水祐介選手。「出だしで4点を奪われたのが敗因だと思います。力不足ですが、反対にまだ伸びる可能性はあるチームですし、それほどカザフスタンと力の差があったとは思いません。たとえばセットプレーでもボールを回す、というかたちにこだわり過ぎて、相手ディフェンスを引きつけるまでに至っていない。決定力が課題ですね。ただ、今やっていることは間違っていない。もっと自分たちに自信を持って、世界と戦えるようにしていきたいと思います」。

大本洋嗣監督は、冷静に敗因を分析します。「ノーマークの場面もあったし、ここ一番というところで決められなかった。序盤にあったチャンスで2点くらいしっかり入ると、中国戦のときのように流れに乗れたと思います。そこで焦って決められなかったことで、流れをつかめませんでした」。
しかし、大本監督が提唱している超攻撃型のスタイルは、確実に実を結び始めています。シュートの数は、カザフスタン21に対して、日本が27。早めのプレスによって攻撃させずに攻撃する、というスタイルが通用している証拠。「しかし、決定力をもっと上げていかないといけません」。課題もありますが、大本監督のプレイスタイルが選手たちに浸透し、結果につながり始めたことに手応えを感じている様子でした。

競泳、水球、シンクロナイズドスイミングが終わり、残すは飛込競技のみとなりました。
飛込の2日は、男子3m飛板飛込予選・決勝に坂井丞選手と寺内健選手が、女子高飛込には辰巳楓佳選手と板橋美波選手が出場します。

韓国の地でメダル争いを繰り広げる選手たちに、引き続き大きなご声援をよろしくお願いいたします。

大会公式ホームページはこちら
http://www.incheon2014ag.org/index