2014.12.07

【競泳】第12回ドーハ世界短水路選手権 5日目

5日間に渡って、多くの魅力的なスピードレースが展開された第12回ドーハ世界短水路選手権もとうとう最終日を迎えました。

最終日の決勝種目は、女子4×50mリレー、男子100m自由形、女子50m背泳ぎ、男子200m背泳ぎ、女子200m平泳ぎ、男子100m個人メドレー、女子100mバタフライ、男子50m平泳ぎ、女子50m自由形、男子200mバタフライ、男子1500m自由形タイムレース決勝、女子200m自由形に加えて、男女4×100mメドレーリレーの14種目。

日本に3つ目の金メダルをもたらしたのは、金藤理絵選手が5位、渡部香生子選手が1位で決勝に進んだ女子200m平泳ぎでした。前半はリッケ・ペデルセン(デンマーク)が先行しますが、渡部選手も負けじと攻めます。後半の150mでペデルセン選手をかわすと、そのまま逃げ切って2分16秒92の短水路高校新記録で優勝しました。50mのターンでは8位だった金藤選手が、持ち味の後半を生かしてラスト50mを34秒86というスプリットタイムで一気に追い込み、2分17秒43で銀メダルを獲得。日本のワンツーフィニッシュを飾りました。
「タイムは16秒真ん中を狙っていたので、100%満足というわけではありませんでしたが、優勝はうれしいです。前半から積極的なレースができたのが良かったと思います」(渡部選手)

南アフリカのチャド・レクロー選手との対決に注目が集まった、予選で1分50秒82の大会新記録で男子200mバタフライ決勝に進んだ瀬戸大也選手。水中のバタフライキックが得意なレクロー選手に負けないスピードで、瀬戸選手が食らいつく展開。ラスト50m、競り合いの中でフィニッシュ。軍配は0.31秒差でレクロー選手にあがりました。金メダルを逃した瀬戸選手でしたが、1分48秒92という短水路日本新記録で銀メダルに輝きました。
「ラスト50mの強さがまだ足りませんでした。競ったときに耐えられるように、練習していきたいです」(瀬戸選手)

予選でアメリカが落選し、2位で決勝に進んだ女子4×100mメドレーリレー。第1泳者の赤瀬紗也香選手が57秒11で渡部選手につなぎます。「ツメがあまかったです」。反省の弁を述べた渡部選手ですが1分05秒32でバタフライの細田梨乃選手へ。56秒89で後半粘った細田選手から引き継いだのは、今大会絶好調の内田美希選手。決勝進出した8チームで最も早い51秒18というスプリットタイムを叩き出し、3分50秒50の短水路日本新記録で銅メダルを獲得しました。

女子4×50mリレーでは、第1泳者の内田美希選手が短水路日本新記録となる24秒22でスタート。第2泳者は松本弥生選手(24秒56)、第3泳者の青木智美選手(24秒83)、アンカーの細田梨乃選手(25秒15)と続き、1分38秒76の日本短水路新記録で7位入賞。

夢の舞台であった男子100m自由形の決勝。塩浦慎理選手は少し力んでしまった、というように、後半に失速。47秒38と準決勝よりタイムを落としての8位。悔しい初舞台となってしまいました。

男子200m背泳ぎでは、予選1位で決勝に進んだ入江陵介選手でしたが、海外選手たちの前半のスピードについてくことができません。後半、猛烈な追い上げを見せましたが惜しくも届かず4位。それでも1分48秒77の短水路日本新記録を樹立しました。白井裕樹選手は、47秒台を狙うために、と前半を53秒11のハイペースで攻めましたが後半に疲れが出てしまい、1分51秒67の7位という結果になりました。

男子100m個人メドレーでは、萩野公介選手が200mに続いてメダルに挑戦しましたが、接戦の末に0.06秒差の4位。タイムは短水路日本新記録となる51秒30でした。藤井拓郎選手は4年ぶりとなる自己ベストを更新する52秒26で7位に入りました。

入江選手(50秒28)、小関也朱篤選手(56秒62)、萩野選手(49秒98)、塩浦選手(46秒04)で挑んだ男子4×100mメドレーリレー決勝は、3分22秒92の短水路日本新記録で7位入賞となりました。

そのほかの結果は、以下の通りです。
・男子200mバタフライ
坂井聖人選手 DSQ(100mで片手ターンによる。参考記録1分52秒87)
・女子200m自由形
青木智美選手 1分56秒17 予選19位
五十嵐千尋選手 1分55秒83 予選14位
・男子1500m自由形
竹田渉瑚選手 14分46秒37 14位
山本耕平選手 14分42秒55 12位

5日間で世界記録は22個(タイ記録1含む)誕生した今大会。日本代表選手たちも負けじと記録を更新し、25個の短水路日本新記録と、3個の短水路高校新記録が誕生。金メダル3、銀メダル3、銅メダル4の合計10個のメダルも獲得し、冬場の激しいトレーニング中とはいえ、大きな収穫を手にしたトビウオジャパン。来年のロシア・カザンで行われる第16回世界水泳選手権も楽しみになります。

2015年のカザン世界水泳選手権、そして2016年のリオデジャネイロ五輪に向けて、これからも世界と戦い続ける選手たちに、今後もあたたかいご声援をよろしくお願いいたします。

結果詳細はこちら
http://www.omegatiming.com/Competition?id=00010E010DFFFFFFFFFFFFFFFFFFFFFF&sport=AQ&year=2014

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