2015.08.20

【競泳・飛込・水球】第83回日本高等学校選手権水泳競技大会 4日目

夏の5大大会のひとつである、第83回日本高等学校選手権水泳競技大会(インターハイ)も、とうとう最終日を迎えました。まさに悲喜交々のレースが毎回行われる様子は、心打たれる場面ばかり。

最終日は、男女100mのバタフライと平泳ぎに加えて、女子4×100mリレーと男子4×200mリレーの合計6種目が行われました。

女子100mバタフライ決勝は200mを制した3年生の中野未夢選手(長岡大手)と、1年生の長谷川涼香選手(淑徳巣鴨)の対決に注目が集まりました。前半、先にターンしたのは長谷川選手ですが、0秒03差で中野選手も続きます。ふたりとも後半に強い選手なだけに、最後まで目が離せないレースとなりますが、最後は頭ひとつ抜け出した長谷川選手が58秒91で初優勝を果たします。中野選手も2位ながら、59秒35とレベルの高い記録をマークしました。

男子100mバタフライは、200mで2位となった幌村尚選手(西脇工業)が雪辱を果たし、53秒46で優勝。女子100m平泳ぎは岸愛弓選手(宇都宮女子)が10秒を切る、1分09秒11で優勝します。男子100m平泳ぎの決勝は、1年生の宮本一平選手(埼玉栄)が200mに続いて優勝し、1年生にして2冠を達成しました。

最後のリレー種目となって会場の盛り上がりもピークを迎えた、女子4×100mリレー決勝。千葉商大付の持田早智選手が第1泳者で55秒42で泳ぎ、大きなリードを確保。それを追いかける埼玉栄と近畿大附という展開。徐々に千葉商大付に迫った2校は、300mで射程圏内に収めて第4泳者の戦いにもつれ込みます。
350mで埼玉栄の石森瑞奈選手が逆転し、それに近畿大附の丸山夏輝選手が続きます。最後は石森選手が逃げ切って3分48秒28で優勝しました。2位は丸山選手が引き継ぎで55秒96というタイムを出しますが、あと一歩及ばなかった近畿大附が入ります。そして、千葉商大付の堀内碧選手は苦しい展開でしたが、ラストにねばり強さを見せて3位。全員が1年生という千葉商大付は、来年以降が楽しみなレースを見せてくれました。

男子4×200mリレーでは、各校ともに力が均衡。抜きつ抜かれつの展開に、会場も大いに盛り上がります。最後は総合的な強さを見せつけた豊川が7分29秒25で優勝を果たしました。

競泳競技の総合成績は以下の通りです。
・男子総合成績
1位:豊川 75点
2位:春日部共栄 67点
3位:埼玉栄 53点
4位:報徳学園 43点
5位:日大豊山 41点
6位:慶応 34点
7位:近畿大附 32点
8位:淑徳巣鴨 29点

・女子総合成績
1位:埼玉栄 67点
2位:豊川 49点
3位:近畿大附 48点
4位:淑徳巣鴨 38点
5位:東北 36点
6位:春日部共栄 31点(※リレー得点による)
7位:千葉商大付 31点(※リレー得点による)
8位:須磨学園 18点

飛込競技は男子高飛込の予選決勝が行われ、3m飛板飛込を制した須山晴貴選手(松徳学院)が2冠に挑みます。
制限選択飛5本、自由選択飛6本の合計11本の演技で争われる決勝。須山選手は2本目の201Bと10本目に飛んだ高難易率の307Cで大きなミスをして得点を下げてしまった以外、これといった大きなミスなく演技をこなし、長時間にも及ぶ試合のなかでも集中力を切らさずに飛びきりました。結果、合計得点は637.85で見事2冠を達成しました。

大阪プールで開催されている水球競技も、20日の4日目が最終日。3位決定戦には、昨年の覇者を下した大垣東対鹿児島南。そして決勝戦は埼玉栄対明大中野の対戦が行われました。

その3位決定戦は第1ピリオドから点の奪い合いとなります。開始早々2点を先制した大垣東でしたが、その後は点を奪えば鹿児島南も点を奪い返すという展開。第4ピリオドには鹿児島南が連続得点で2点差をつけますが、大垣東が終了間際に2点を奪い返して10対10で決着が付かず。ペナルティースロー戦は4本のシュートを決めた大垣東が制して、大垣東が3位、鹿児島南が4位という結果となりました。

いよいよ迎えた最終決勝戦。埼玉栄が終始試合を優位に進め、明大中野が追いかける展開になります。5対2の埼玉栄リードで突入した後半戦も、埼玉栄のペースは崩れず。第4ピリオドの最後で明大中野も意地を見せて連続得点を奪いますが、反撃もそこまで。結果、10対6で明大中野を破った埼玉栄が6年ぶりの優勝を果たしました。

インターハイの競泳競技は、1年生の佐藤千夏選手(埼玉栄)と持田選手が樹立した大会新記録が3つという結果で全競技を終了しました。

未来の水泳界を背負う選手たちがライバルたちと切磋琢磨し合い、しのぎを削るインターハイも、夏の5大大会のひとつ。これからJOCジュニアオリンピックカップ夏季大会、そして国民体育大会と続きます。若さあふれる元気な泳ぎや演技に、引き続き皆さまのあたたかいご声援をお願いいたします。

※写真1、2 男子総合優勝の豊川高校
※写真3 女子総合優勝の埼玉栄高校

インターハイの競泳・飛込のリザルトはこちら
http://swim.seiko.co.jp/index.html

インターハイの水球のリザルトはこちら
http://homepage2.nifty.com/oita-waterpolo/15InterHigh-top.html