2016.08.16

【シンクロ・OWS】リオデジャネイロ五輪 10日目

すべての競技が後半戦に入り始めている、第31回オリンピック競技大会。ブラジル・リオデジャネイロの空の下、選手たちは今日も世界と戦い続けています。

この日は、シンクロナイズドスイミングのデュエットフリールーティン決勝と、OWS(マラソンスイミング)の男子10kmが行われました。

北京五輪以来となる、シンクロでの五輪のメダル獲得を目指してデュエットのフリールーティン決勝に挑むのは、乾友紀子選手、三井梨紗子選手ペア。
フリールーティンの演技テーマは「風神雷神(嵐のち晴れ)」。和をモチーフに、起承転結を盛り込んだ演技で観客を魅了します。日本が誇る同調性も高く評価され、最後まで力を出し切った乾選手、三井選手ペアは94.9333を獲得。テクニカルルーティンとの合計を188.0547として、演技を終えた時点で3位につけます。
テクニカルルーティンで日本を上回る得点を挙げたウクライナは、日本よりもあとの演技順。その結果を乾選手、三井選手は井村雅代ヘッドコーチとともに待ちます。そして、ウクライナの得点が94.0000と発表され、日本が合計で上回ることが確定。最後の演技順だったスペインの得点も上回り、日本は北京五輪以来となる銅メダルを獲得。乾選手と三井選手は井村ヘッドコーチと抱き合い、喜びを分かち合いました。
「逃げたくなるときもありましたが、メダルを獲りたいという気持ちを思いだして頑張ってきました」(乾選手)
「地獄のような日々を過ごしてきましたが、その日々が報われました。良いデュエットにできました」(三井選手)
「メダルを獲らしてあげたい、という気持ちでやってきましたが、よく私についてきてくれました。少しは役に立てたかなと思います」(井村ヘッドコーチ)

シンクロは1日休みを挟み、水泳競技12日目からチームのテクニカルルーティンが始まります。デュエットの勢いをチームにもつなげて、メダル獲得に挑みます。

前日に行われたOWSの女子10kmで、貴田裕美選手が激しい争いのなかで12位に入り、この日に行われる男子10kmに臨む平井康翔選手にも気合いが入ります。
スタート直後、オーストラリアのジャロッド・ポート選手がひとり飛び出す展開。一気に後方のパックに1分近くの差をつけます。そのパックで辛抱のレースを展開する平井選手は、1ラップ目を22位、2ラップ目も23位と、パックの先頭とほぼ変わらない位置につきます。
レースが動いたのは、3ラップが終わった直後でした。ひとり抜け出していたポート選手がパックに飲み込まれ、出場選手のほぼ全員が最後の1kmを過ぎてもパックのままでレースが展開。第2ブイを回ったところで4人の選手が抜けようとしますが、再度集団に飲み込まれる激しい争いが続きます。
ラスト500mになってもパックは崩れないまま、最後は13人がなだれ込んでフィニッシュ。この13人がほぼ全員写真判定というきわどい争いのなか、平井選手は最初9位と表示されました。その後、平井選手よりも先にフィニッシュしていたイギリスの選手が失格となり、平井選手はこの種目、日本人選手ではじめてとなる8位入賞を果たしました。
「目標としていたメダルは獲れませんでしたが、世界のトップ8に入れたのはうれしいです。胸を張って帰りたいと思います」(平井選手)

水泳競技の11日目となる明日は、飛込競技の女子高飛込が行われ、板橋美波選手が登場します。

世界最高峰の舞台で、最高の戦いを繰り広げる選手たちに、引き続きご声援をよろしくお願いします。

※写真:フォート・キシモト

リザルトはこちら
https://www.rio2016.com/en/schedule-and-results