【シンクロ】リオデジャネイロ五輪 13日目
4年に一度のスポーツの祭典、第31回オリンピック競技大会(ブラジル・リオデジャネイロ)の水泳競技は13日目を迎え、日本代表選手が出場する競技がこの日、すべて終了します。
その最後の締めくくりとなるのが、シンクロナイズドスイミングのチーム、フリールーティンです。
デュエットでは、キャプテンの乾友紀子選手と三井梨紗子選手のペアがライバルのウクライナを破り、銅メダルに輝きました。そして、『次は私たちも』という強い気持ちでチームのメンバーはフリールーティンに挑みました。
演技のテーマは『AMATERASU〜輝く夜明け』。チームでは2004年のアテネ五輪以降、表彰台から遠ざかってしまっている日本の復活の幕開け、そこから始まる繁栄を描いたという、希望に満ちあふれた演技構成です。
スタートして最初に迎えるリフトは、今まででいちばんではないかというほどの高さで成功させます。続く演技も、日本が取り戻した同調性が現れています。さらに、約4秒間も上げたままで横にスライドしていくリフトも成功させ、勢いに乗ります。
曲が転調してゆったりとしたテンポになったところの演技は、細かい部分までしっかりと見えてしまうので難しい部分ではありましたが、ここもしっかりと同調性をクリア。曲のテンポが上がっていくところで、スタート時よりもさらに勢いが増したかのような演技を見せてくれます。会場も日本を後押しするかのように、手拍子がわき起こります。
4分にも及ぶ演技のラスト、踏ん張りどころである連続した足技をこなして、最後は4人が2列に並んできれいにフィニッシュ。
演技を終え、選手たちは手を繋ぎ合いながら泣きそうな、不安そうな表情を浮かべて得点の発表を待ちます。
そして、フリールーティンの得点が95.4333、合計189.2056と発表され、ライバルのウクライナを上回って銅メダルが確定した瞬間、手を振り上げて抱き合って喜びを分かち合います。そして、すべてを終えて舞台から戻ってきたチームを出迎えたのは、大きく両手を広げ、満面の笑みを浮かべた井村雅代ヘッドコーチでした。選手たちも次々と井村ヘッドコーチ、一緒に選手を支えた滝田理砂子コーチと次々に抱き合い、感動を共有していました。
これでチームは2004年のアテネ五輪以来となるメダルを獲得。日本代表、マーメイドジャパンのメンバーは全員、その手に五輪のメダルをつかみ取りました。
これで、水泳競技の日本代表選手たちの戦いは終わりを告げました。
世界最高峰の舞台で、最高の戦いを繰り広げる選手たちに向けたご声援、本当にありがとうございました。
日本代表選手たちは、まだまだ国内で行われる夏の全国大会が控えています。さらに、11月には国内でアジア選手権が開催され、年末には競泳の世界短水路選手権、来年にはハンガリー・ブダペストで行われる世界水泳選手権と、選手たちの挑戦は終わりません。
世界に立ち向かい、研鑽を積み続ける選手たちへのご声援をよろしくお願いします。
※写真:フォート・キシモト