日本水泳連盟認定の「ニチレイチャレンジ特別泳力検定会」(ニチレイ協賛)が8月25日、神奈川・鎌倉海浜公園水泳プールで行われた。ゲストはアテネ五輪女子800m自由形金メダリストの柴田亜衣さん(31)。小学生など対象の水泳教室も開かれ、メダリストのポイントをついた指導に、子どもたちはもちろん大人も目を丸くしていた。
あいにくの小雨模様だったが、参加者たちはそんなことは忘れたかのように、熱心に柴田さんの話に聞き入った。「姿勢がきれいだと良い泳ぎができる」「ばた足は水面ではなく水中でしっかり蹴る」「腕は丸めずしっかり伸ばしてかく」などなど。藤沢市から参加した山田拓昂君(ひろあき、六会小3年)は「手を伸ばして大きくかくことの大切さが分かった」と、早くもその効果を実感した。
3歳で母親に連れられ泳ぎ始めたという柴田さん。「泣いたりしたことは一度もなかった」とこれまで楽しく泳ぎ続けてきた。日本代表として厳しいトレーニングもあったが、「練習はきつくてあたりまえ。どれだけ頑張れるかが重要で、疑問に感じたことはない」と話す。
そんな柴田さんが子どもたちに贈る言葉は「うまくなるには水泳を好きになること」。「水泳が嫌いになったら目標や夢をかなえられない。好きで頑張り続ければうまくいく」という。一線を退いた柴田さんが今、頑張り続けているのは、この日のような水泳指導。「水泳嫌いの子どもを1人でも減らしたい。そのために全国を回っています」。柴田さんは水泳で知り合った多くの仲間たちと協力しながら、笑顔で泳ぐ子どもたちの輪を日本中に広げている。 |