女子は秀明大学水球クラブ、男子はIKAI・Kingfisher74が連覇を果たす(第98回日本選手権水泳競技大会 水球競技)
[水球]3日目
リザルト:https://swim.or.jp/tournament/27330/
水球日本一決定戦、第98回日本選手権水泳競技大会 水球競技の最終日は、男女それぞれの決勝戦と3位決定戦が行われた。
女子決勝戦は秀明大学水球クラブ対NSSU Water Polo Club。先制点は秀明大学水球クラブの井上萌々が奪う。NSSUもすぐさま設樂ひかるが同点にするなど、第1クオーターから激しく攻守が入れ替わるスピーディーな展開が繰り広げられる。その後NSSUの橋田舞子、西山百花、蜷川百音、河口華子が4連続得点を挙げるなどでリードを奪い、4対6のNSSUリードで第2クオーターへ。
互いに3点ずつ加えて迎えた第3クオーター。点を獲っては獲られでなかなかこの2点差が埋まらなかったが、残り2分になったところで秀明大学水球クラブの浦映月が、パワーを生かしたプレーであっという間に2連続得点を挙げて同点に。
勝負の第4クオーター、NSSUと秀明大学水球クラブがそれぞれ2点ずつ加えたのち、しばらく試合は膠着状態に。その静けさを打ち破ったのは、秀明大学水球クラブ。カウンターから井上が落ち着いてシュートを決めて15対14に。NSSUも浦の退水からチャンスを得るもゴールポストに嫌われてしまう。そこからすかさずカウンターを仕掛けた秀明大学水球クラブの砂邊亜衣が追加点を挙げて勝負あり。16対14で秀明大学水球クラブが勝利し、選手権を獲得。NSSU Water Polo Clubは2位となった。
男子決勝戦では、日本体育大学対IKAI・Kingfisher74が選手権を懸けて戦った。
お互いに超攻撃的なシステムを組むだけあって、第1クオーターから激しい攻防を見せる。先制点は日本体育大学の荻原大地が大川慶悟の退水ファウルからゴールを奪う。対するIKAI・Kingfisher74は髙田充が宮澤拓夢からペナルティーファウルをもらい、それをきっちり足立聖弥が決めて同点に。これで波に乗ったか、大川、髙田が連続でゴールを奪い、さらにペナルティーファウルをもらって一挙に4連続得点を挙げる。日本体育大学も点を返すが、すぐにIKAI・Kingfisher74も奪い返す展開で差は縮まらず、第1クオーターは7対3で終了。
第2クオーターには日本体育大学が反撃に出る。開始15秒で村岡伯虎のゴールを皮切りに、渡邉太陽、山下大智、渡邉と4連続ゴールで一気に同点まで持っていく。だが、IKAI・Kingfisher74もだまっていない。荻原、荒井で再度引き離す。その後は日本体育大学が1点撮ると、IKAI・Kingfisher74が2点奪うというまさに点の奪い合いが続き、点差は縮まらず13対9で後半へ。
後半戦に入ってもIKAI・Kingfisher74の攻撃の手は止まらない。何とか食らいつきたい日本体育大学だったが、第3クオーターには7点、第4クオーターは8点を挙げたIKAI・Kingfisher74が逃げ切り、28対15で選手権を獲得。大会4連覇を成し遂げた。
女子3位決定戦は、東京女子体育大学対秀明ウォーターポロクラブ。秀明WPCが先制点を挙げるも、東女体大が5連続得点で4点のリードを奪う。第3クオーターには反対に東女体大が攻めあぐねている隙に3点を奪った秀明WPCが点差を1に詰めて最終クオーターへ。
東女体大の北村江梨、山井裕加と2連続ゴールを奪い、点差を3点に広げたところで残り約5分。だが秀明WPCも諦めない。残り2分30秒で奪った鈴木琴莉のゴールを合図に、秀明WPCが反撃。坂上千明がもらったペナルティーファウルを鈴木が決めて1点差、そして残り5秒で鈴木のカウンターが決まって同点に。最後にタイムアウトからのリスタートに懸けた東女体大。山本めいからパスを受け取った久内友理恵がブザービートで決勝点を挙げ、東女体大が10対9で劇的な勝利を収め3位となった。
専修大学対ブルボンウォーターポロクラブ柏崎の男子3位決定戦。時間とセンターをうまく使ったパワーの水球が得意な2チームの対戦は、力強いシュートとセンター争いが見応え十分な試合となった。
3対2の専修大学1点リードで迎えた第2クオーター、ブルボンがLucas GIELENの連続得点で逆転すると、阿保悠斗、George FORDらが着実に点を積み重ねていって逆転。第3、第4クオーターも専修大学が要所で点を奪うが、それを上回るペースで点を加えたブルボンが11対19と、専修大学に8点差をつけて3位を獲得した。