月経勉強会~みんなで月経について考えてみませんか?~を開催
2022年11月6日(日)20時から21時まで、アスリート委員会啓発事業「月経勉強会〜みんなで月経について考えてみませんか?〜」をオンラインで開催しました。
約120名の参加者となり、アスリートだけではなく、多くの指導者の方にもご参加いただきました。当初は水泳界だけでの勉強会を開催する予定でしたが、JOC日本オリンピック委員会の松田丈志委員長にご提案いただき、他のNFアスリート委員会にもお声がけすることができました。スポーツ界で連携して、競技力向上のために動けたことを嬉しく思います。
競泳、アーティスティックスイミング、水球、飛込、OWS、パラ競泳といった水泳関係者以外にも、陸上、トライアスロン、武術太極拳、ソフトテニス、ホッケー、テコンドーと多くの競技関係者にご参加いただきました。
今回の勉強会では、講師に北京、ロンドン五輪競泳日本代表であり、1252プロジェクトリーダー、日本水泳連盟アスリート委員でもある伊藤華英さんをお迎えし、「月経勉強会」を行いました。後半のトークセッションでは、リオデジャネイロ五輪競泳日本代表であり、日本水泳連盟アスリート委員の清水咲子さんがMCを務めて下さいました。
伊藤華英さんの講演では、月経の基本的な情報共有をはじめ、なぜ月経がくるのか?月経が体にもたらす影響についても詳しく教えて頂きました。試合や練習日程を考慮した月経対策法(月経周期調節法)、月経困難症についての対策についても助言があり、また効果的なピルの使用方法についても、ご自身のご経験を踏まえ、お話をして下さいました。
アスリートも指導者も、自分自身の身体と向き合い、知ること、そして月経について正しく学び、知識を増やしていくことも、競技力を高められるのだと感じました。
後半は、事前に参加者の皆さんからいただいた質問を元にトークセッションを進めていきました。
トークセッション中にも質問が寄せられ、月経について、より理解を深めたいという参加者の皆様の思いが伝わってきました。伊藤さんも清水さんも、ひとつひとつの質問に、より具体的な内容をお話して下さり、参加者の皆様は、競技生活や日常生活に落とし込んでいけるのではと思います。
勉強会開催後のアンケートでは、「月経のことについてしっかり知ることが出来なかったので、この機会を通じて知ることが出来た。」「体験談、活動等の知識、より深く知って選手たちにアプローチできるようにしたいと思えるきっかけになった。」「ピルや婦人科に対する印象が変わった。」「しんどい、辛いことは恥ずかしがらず相談していくことが大切ということです。男性コーチですが、工夫して少しでも選手たちの不安を取り除けるように精進していきたいと思う。」「自分の選手時代にはこのような勉強会などなく、今の選手は非常に恵まれているので、選手の方にももっともっと活用(参加)して欲しいと感じた。情報はあふれているのに、それを利用しないのはもったいない。」など感想をいただきました。
また今後、取り上げてほしいテーマについては、「保護者への月経勉強会の実施」「多くの選手の月経との向き合ってきた過去を聞いてみたい」「指導者側の希望として、思春期の選手にどのように対応するか?」「アスリートの恋愛について」「ジュニア選手のプロテイン摂取、栄養学について」など、数多くのリクエストを頂きましたが、月経については、もっと知識を深めたいという要望も多く寄せられました。
今回のテーマ「月経」については、女性アスリートだけではなく、指導者や保護者の皆様も悩みや不安に思っていることも多いと思います。今回の勉強会で少しでもその不安を安心に変えていただけるきっかけとなれば嬉しく思います。
アスリート委員会は、来年度も競技力向上のために「月経勉強会」を継続していきたいと思っております。
ご参加下さった皆様、伊藤さん、清水さん、担当チームの皆様、ありがとうございました。