2024.09.28 OWS

【#OWS】男子10kmは辻森が40秒差を逆転して初優勝(第100回日本選手権水泳競技大会OWS競技)

日本水泳連盟大会HP/リザルト:https://swim.or.jp/tournament/44026/

千葉県館山市・北条海岸で開幕を迎えた、第100回日本選手権水泳競技大会のOWS競技。前日までは冷たい雨が降っていたものの、初日を迎えた今日は天候も回復。海水温も24度と選手たちにとっては良いコンディションでレースを迎えることになった。

ただ、午後には気温、水温が上がることが予想されたため、当初のスケジュールを変更して行われた。

今大会は世界水泳選手権、全豪選手権の2大会の選考のかかった大会。男子10kmは熾烈な争いが繰り広げられることが予想されたものの、それはパリ五輪代表の南出大伸(木下グループ)が中心だと誰もが考えていた。

しかしながら、スタート直後から飛び出したのは高木陸(近畿大学)。波や流れ、そしてコースも定まらないOWSにおいて、独泳することは非常にリスクが高いものの、それを高木は選択。そして、全8周の内、6周回は高木がどんどん2位以下の集団を引き離す展開となる。

©日本水泳連盟

このまま高木が逃げ切るかと思われたが「残り2周で勝負をしかけようと思っていた」という辻森魁人(日本大学/PHOENIX SWIM TEAM)が43秒あった差を一気に詰めて7周回目で高木を捉えた。最終周回では勢いに乗る辻森に、それに食らいつく高木。その後ろからは、伸び盛りの高校生、今福和志(枚方SS/四條畷学園)が迫る。最終ブイを回ったところで、辻森が高木に対して身体2つ分ほどのリードを奪うと、そのまま逃げ切りフィニッシュ。1時間55分04秒0で10km初優勝を果たした。

©日本水泳連盟

「今日は優勝したかったのでうれしいです。最後は必ず勝てると思って諦めずに泳ぎました」(辻森)

2位には高木が入り、今福は高木に届かず3位となった。そして写真判定になった4位争いは、わずかな差で仲光陸遥(法政大/SWANS SC)が4位を勝ち取り、岩住宏一郎(日本体育大学)が5位となった。

男子10kmの5分後にスタートとなった、全4周回で行われる女子5km。注目は国際大会経験もある小島光丘(中京大学)と、競泳長距離においてインターハイや国民スポーツ大会で優勝してきた高校3年生の竹澤瑠珂(東京SC/武蔵野)の戦い。

女子5km/竹澤瑠珂(東京SC/武蔵野) ©日本水泳連盟

予想通り、スタートから竹澤と小島が先頭集団を牽引。2周目には小島が少し竹澤を引き離しにかかったものの、すぐに竹澤が対応し追いつくと、今度は最終周回を前にして小島に10秒近くの差をつけて竹澤がトップに立った。

最終周回も安定したペースを刻み、小島の追い上げを振り切った竹澤。1時間01分23秒5でOWS初優勝を果たした。小島は約7秒差で2位となった。

女子5km表彰式 ©日本水泳連盟

「競泳でも日本選手権は優勝したことがなかったので、OWSで優勝できてうれしかったです。後半には自信があったので、最後まで耐えるレースができてよかったです。明日の10kmも上位を狙って泳ぎたいと思います」(竹澤)