2015.08.01

【シンクロ・飛込・水球】第16回世界水泳選手権 9日目

昨日の雨から一転、強い日差しが降り注いだと思いきや、また夕方には冷たい雨が降るという寒暖の差が非常に激しいロシア・カザン。第16回世界水泳選手権も今日で9日目の折り返し地点となりました。この日はシンクロのフリーコンビネーション決勝、男子高飛込の予選、準決勝、そして女子水球の順位決定戦が行われました。

昨日のチームフリールーティン決勝で、歓喜の銅メダルを獲得した日本チームは、世界水泳選手権最後の種目となる、フリーコンビネーションの決勝に臨みます。
12番の最終演技チームとなった日本は、男女の深い情感というテーマを表す水着を纏い、めまぐるしく展開が変わる人の目を引きつける演技を見せてくれます。リフト、ジャンプ、ソロやデュエット、トリオなどの様々な要素が盛り込まれ、観客を飽きさせません。結果は、93.8000。先に演技を終わらせていたライバルのウクライナは93.4000。0.4000差でフリーコンビネーションでも銅メダルを獲得しました。
「デュエットでメダルを獲りましたが、最後は10人全員でメダルを獲りたかったので、本当にうれしかったです。毎日が緊張の連続でしたが、そのおかげでみんなが精神的にも成長できたと思います」(三井梨紗子選手)
全9種目行われたシンクロナイズドスイミング。そのうちデュエットのテクニカルルーティン、チームのテクニカルルーティンとフリールーティン、そしてフリーコンビネーションの全部で4つの銅メダルを獲得し、今回の世界水泳選手権すべての競技が終了しました。

男子高飛込の予選に出場したのは、岡本優選手と萩田拓馬選手。1本目の6243Dで72.00を獲得して波に乗った岡本選手とは対照的に、萩田選手は初出場のプレッシャーからか、2本目の307Cで回転不足となり背中を大きく打ちつけてしまいます。その後も自分の思うような演技ができず、細かなミスが続いて合計290.70の44位となりました。
岡本選手は3本目の407Cで80.00をマークし、そのまま上位をキープしたかったのですが、5本目の307Cで入水が乱れて40.80と得点が伸びず。最後の207Bも57.60で合計402.10の21位という結果になりました。
「自分の演技の安定性がまだ欠けている結果だと思います。入水時の水のキレも物足りないところがあるので、またイチからやり直しかなと思います」(萩田選手)
「今日は周りの選手たちも結構失敗していたのでチャンスがあったのですが、そこで自分もミスをして順位を落としてしまいました。前半の4本は落ち着いて演技できたことは成長した面だと思いますが、残りの2本の精度をもっと上げていく必要があると思います」(岡本選手)
飛込競技自体は明日まで行われていますが、日本人選手は今日で試合が終了。メダル獲得はありませんでしたが、男子3m飛板飛込で寺内健選手が価値のある決勝進出を果たし、リオデジャネイロ五輪の代表枠を獲得したことは非常に大きな成果でした。

女子水球は順位決定戦の1試合目、フランス戦を迎えました。フランスとは、先月の韓国・光州で行われたユニバーシアードでも対戦しており、そのときは惜しくも僅差で敗れています。しかし、勝てるチャンスもあった内容だけに今回はリベンジに挑みます。
第1クオーター、先手を獲ったのは日本の中田萌選手。その後は立て続けに高橋綾佳選手、中野由美選手がゴールを奪い、一気に3点を先制します。その後フランスは2ゴール奪い返して、第1クオーターを3対2でリードして終えます。
ところが、続く第2クオーターの開始2分で同点に追いつかれると、そのまま一気に4点を奪われてしまいます。日本も点を返しますが、前半を4対6で折り返します。
第3クオーターに入ると、両チームとも決め手を欠いて6分間、膠着状態が続きます。沈黙を破ったのはフランスでしたが、再度日本の細谷香奈選手がゴールを奪い、1点ずつ追加して最終第4クオーターを迎えます。
最後、何とか追いつきたい日本は、最初のスプリントでボールを奪いますが、エクスクルージョンファウルを奪われた隙を利用されてゴールを決められてしまいます。すぐに中野選手がゴールを決めますが、追い上げもここまで。終了間際に追加点をとられた日本は、6対9でフランスに敗れました。
「前半はフランスに対してうまくプレッシャーをかけて、カウンターアタックを決めることができましたが、後半が良くありませんでした。試合のあとはアイシングなどでケアをして最後の試合に臨みたいと思います」(森キャプテン)
この結果を受けて、日本は8月3日に15、16位決定戦で南アフリカとの対戦が決まりました。

後半戦が始まる10日目からは、いよいよ競泳種目が始まります。女子100mバタフライの星奈津美選手、女子200m個人メドレーに渡部香生子選手、男子100m平泳ぎに小関也朱篤選手と、競泳初日から見どころが満載です。水球は男子の順位決定戦でアルゼンチンとの対決が行われます。

来年のリオデジャネイロ五輪を見据え、各国の強豪が出そろう水の祭典・世界水泳選手権で、連日レベルの高い勝負をし続ける代表選手たちへの熱い声援を引き続きよろしくお願いいたします!

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