【競泳・飛込】第70回国民体育大会水泳競技 競泳・飛込3日目
夏の締めくくり、第70回国民体育大会水泳競技の競泳競技と飛込競技は最終日を迎えます。和歌山・秋葉山公園県民プールの競泳競技では、最終日にも大会新記録が3つ誕生しました。
少年女子B100m平泳ぎは、スピードに定評のある宮坂倖乃選手(埼玉)と後半に絶対的な強さを誇る今井月選手(岐阜)の中学生同士の戦いになります。
前半50m、宮坂選手が32秒12のトップで折り返し、今井選手がそのあとに続きます。後半にぐんぐん伸びてきた今井選手が宮坂選手を逆転し、最後は身体半分ほどの差をつけて1分08秒21の大会新記録で優勝を果たしました。
「タイムはあまり良くありませんが、大会新記録が出て良かったです。来年は五輪代表に入れるように、これからも頑張っていきたいと思います」(今井選手)
そう話していた今井選手は、約1時間後の少年女子B200m個人メドレーにも出場。150mまでレースを引っ張っていた牧野紘子選手(東京)を最後の自由形で今井選手が逆転。2分13秒15で2冠を達成します。
体調を崩してしまい、得意の100mでは予選落ちをしてしまった内田美希選手(群馬)。この日の成年女子50m自由形では、気合いを入れ直してレースに臨みます。スタートからスピードに乗った泳ぎを見せた内田選手は、24秒台はなりませんでしたが、25秒03の大会新記録を樹立して優勝しました。
「50mでは意地でも優勝しようと思って臨みました。今シーズンの反省を生かして、来年はしっかり個人で派遣標準記録を切れるように、キック強化を中心に取り組んでいきます」(内田選手)
成年男子50m自由形は横一線の展開でしたが、最後のタッチで22秒59というタイムで優勝をもぎ取ったのは地元和歌山の冨田一穂選手でした。冨田選手の活躍に、会場も大きな盛り上がりを見せました。
「僕は後半が持ち味なので、それを生かせて、さらに和歌山で勝てたことがとてもうれしいです」(冨田選手)
3日間の戦いを終え、大会を通して日本新記録が1、中学新記録が2、大会新記録が14の、合計17の新記録が誕生しました。
なみはやドームでの飛込競技の最終日には、成年女子3m飛板飛込、成年男子高飛込の2種目の決勝が行われました。
成年女子3m飛板飛込は、カザン世界水泳選手権代表の渋沢小哉芳選手(新潟)をユニバーシアード大会代表の榎本遼香選手(栃木)が圧倒。1本目の105Bから4本目の205Bまで、それぞれトップの演技を見せつけます。5本目は榎本選手も渋沢選手も、同じ405Cを飛びます。405Cの得点自体は、渋沢選手が64.50、榎本選手は56.70という得点ではありましたが、それまでの得点差で榎本選手が逃げ切って、293.40で優勝しました。
成年男子高飛込は、ガザン世界水泳選手権代表組が実力を見せつけます。岡本優選手(兵庫)は3本目の407Cでトップを奪うと、そのまま逃げ切り458.20で優勝。2位に入ったのは、萩田拓馬選手(静岡)。前半に細かいミスが響いて得点が伸びなかったものの、5本目の207Bと6本目の5255Bで高得点をマークして434.50の逆転で2位に滑り込みました。
これで国体の水泳競技すべてが終了。水泳競技の男女総合1位は、313点で東京都が獲得。さらに水泳競技の女子総合の1位も東京都が獲得しました。
そのほかの結果は以下の通りです。
・水泳競技男女総合得点
1位:東京都 313点
2位:埼玉県 293点
3位:神奈川県 229点
4位:大阪府 213点
5位:兵庫県 160点
6位:愛知県 157点
7位:千葉県 145.5点
8位:静岡県 101点
・水泳競技女子総合得点
1位:東京都 188点
2位:大阪府 137点
3位:神奈川県 121点
4位:埼玉県 108点
5位:千葉県 98.5点
6位:愛知県 84点
7位:兵庫県 83点
8位:栃木県 66.5点
夏の5大大会もこれで終了しましたが、飛込競技、オープンウォーター競技、水球競技は日本選手権が行われていきます。
また競泳選手たちは来年のリオデジャネイロ五輪に向けて、厳しいトレーニング期に入ります。日の丸を背負い、世界に羽ばたこうとする選手たちに、これからもご声援をよろしくお願いします!
※水泳競技の男女総合、女子総合ともに優勝した東京チーム
※100m平泳ぎと200m個人メドレーを制した今井選手
※50m自由形で大会記録を樹立した内田選手
競泳競技のリザルトはこちら
http://swim.seiko.co.jp/2015/S70703/index.htm
飛込競技のリザルトはこちら
http://swim.seiko.co.jp/diving/framepage07.html