【競泳】リオデジャネイロ五輪 4日目
初日の萩野公介選手と瀬戸大也選手に続く、メダリストが誕生しました。
競泳競技が4日目を迎えた、ブラジル・リオデジャネイロで行われている第31回オリンピック競技大会。
この日、2つ目の決勝競技として行われた男子200mバタフライ。初日、萩野選手とともにダブル表彰台を獲得した瀬戸選手と、大学の後輩でもある坂井聖人選手のふたりが、五輪20個目の金メダル獲得に挑戦するマイケル・フェルプス(アメリカ)に挑みました。
前半、スタートしてからいきなり飛び出したフェルプス選手に続いて、瀬戸選手が3番手で50mをターン。100mの時点では瀬戸選手が5番手、坂井選手は6番手で折り返します。
ここから勝負をかけたのは、瀬戸選手。じりじりとトップをひた走るフェルプス選手に迫っていき、1分23秒83の3位で150mをターン。坂井選手は、1分23秒73の6位でしたが、ここから一気にラストスパート。瀬戸選手をかわして、ラスト5mでフェルプス選手を捉えます。最後は、フェルプス選手と瀬戸選手がほぼ同時にタッチ。惜しくも0秒04差でフェルプス選手には届きませんでしたが、1分53秒40の自己ベストを1秒近く縮める好記録で見事に銀メダルを獲得しました。瀬戸選手は、ラスト50mは力を出し切れずに1分54秒82の5位入賞という結果になりました。
「泳ぎ終わったばかりで、うまくコメントができないんですけど、とにかくうれしいです。感謝の気持ちが強くて、地元に感謝とお礼を言いたいと思います」(坂井選手)
大会4日目最後の決勝種目は、男子4×200mリレー。
予選は思ったように記録が伸びず、7分07秒68の5位で決勝に進出した日本代表チーム。しかし、きっちりと決勝までにコンディションを仕上げてきました。
第1泳者を任されたのは、萩野選手。150mをターンしてからターボをかけたかのように力強いキックが入り、強豪のアメリカに迫る1分45秒34の2番手で第2泳者の江原騎士に引き継ぎます。江原選手は、前半の100mを50秒36と積極的な飛び出しを見せます。後半、少し疲れが見えましたが、それでも1分46秒11の3位で第3泳者の小堀勇氣選手にバトンタッチ。冷静なレースは運びを見せた小堀選手は、予選から2秒近く記録を上げる快泳で1分45秒71で、順位を2位まで引き上げてアンカーの大ベテラン松田丈志選手に引き継ぎました。
松田選手も気合いの入った泳ぎで、前半を51秒01でターンして2位をキープします。ラスト、追い上げてきたイギリスのジェームス・ガイ選手にかわされますが、表彰台の3位は意地でキープしてフィニッシュ。松田選手は1分46秒34の、トータル7分03秒50で見事銅メダルを獲得。フリーリレーでの表彰台は、1964年の東京五輪以来となる、実に52年ぶりの快挙となりました。
「昨日みたいな失敗は許されないと思っていました。自己ベストは出したかったですけど、自分のできることはできたと思います」(萩野選手)
「僕は目標としていたタイムに届かなかったんですが、ほかの3人に本当に助けられて、感謝の気持ちでいっぱいです」(江原選手)
「前の2人がとても良い順位で来てくれたので、僕は僕の仕事をするだけと思って、最後まで死ぬ気で泳ぎました」(小堀選手)
「何とかメダルを獲りたいと思って頑張りました。このメダルをきっかけにして、若い選手たちが日本の自由形を強くしてくれると思います」(松田選手)
日本をわかせてくれたのは、何も決勝競技だけではありません。
男子200m平泳ぎの準決勝。小関也朱篤選手と渡辺一平選手は同じ組で決勝進出を懸けて戦いました。
ふたりとも前半の100mはとても大きな泳ぎで、リラックスして入ります。「決勝に残りたかったので、全力でいきました」という渡辺選手が、150mでトップを奪うと、最後までスピードを衰えさせない泳ぎを見せて1位でフィニッシュ。自己ベストとなる2分07秒22は、なんとオリンピックレコード。準決勝から会場もわかせる泳ぎを見せてくれました。小関選手も2分07秒91と7秒台をキープし、4位で決勝に進出しました。
女子200mバタフライ準決勝では「後半勝負で泳がないと決勝に進めないと思いましたので、ラストを上げていきました」と話した星奈津美選手が、前半は1分01秒67で折り返し、ラスト50mは32秒33でまとめる泳ぎを見せて2分06秒74の4位で決勝進出を決めました。同じく準決勝に出場した長谷川涼香選手は2分07秒33の9位。惜しくも決勝進出を逃してしまいました。
後半戦が始まる大会5日目は、男子200m平泳ぎ決勝に渡辺選手と小関選手が、女子200mバタフライに星選手がメダル獲得に挑みます。また、予選競技は女子100m自由形、男子200m背泳ぎ、女子200m平泳ぎ、男子200m個人メドレーに、女子4×200mリレーと、注目レースが目白押しです。水球競技も、オーストラリア戦が行われます。
世界最高峰の舞台で、最高の戦いを繰り広げる選手たち。『センターポールに日の丸を』のスローガンを胸に、世界で戦い続ける選手たちに引き続きご声援をよろしくお願いします。
※写真:フォート・キシモト
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https://www.rio2016.com/en/swimming-schedule-and-results/day-9