【競泳・飛込】第71回国民体育大会水泳競技大会 競泳・飛込競技 3日目
競泳競技にとっては、国内で行われている夏の全国大会の締めくくりとなる第71回国民体育大会水泳競技大会。岩手県・盛岡市総合プールでは、最終日もオリンピアンはもちろん、若い選手たちが全力で戦いました。
この日、1日で個人2種目に出場していた今井月選手（愛知）。最初に泳いだ少年女子Ｂ100ｍ平泳ぎは、前半から危なげないレースで1分08秒55で優勝。その約1時間後に行われた少年女子Ｂ200ｍ個人メドレーは、今井選手と同じくリオデジャネイロ五輪代表の酒井夏海選手（埼玉）も出場。バタフライと背泳ぎを終えたところでトップに立ったのは、酒井選手。しかし、平泳ぎで一気に伸びてきたのは今井選手でした。最後の自由形も他を寄せ付けることなくフィニッシュ。2分11秒93の大会新記録で優勝し、2冠を達成しました。酒井選手は後半に失速してしまい、2分15秒41の3位となりました。
「そこまで速くないと思っていたんですが、このタイムでビックリです。あまり感覚は良くなかったんですが、バタフライからしっかり頑張れたのが良かったんだと思います。昨日の調子からするとどんなタイムが出るか分からなかったんですが、このタイムで優勝できてよかったです」（今井選手）
また、自分自身でひと区切りと決めていた内田美希選手（群馬）が、成年女子50ｍ自由形で25秒09のタイムで優勝して「泳ぎ終わったあと、本当にあたたかい拍手を来てくださった皆さんからいただけてうれしいです、幸せです」と笑顔を見せました。
成年男子50ｍ自由形は、不調から100ｍ自由形では予選落ちをしてしまった塩浦慎理選手（神奈川）が意地を見せて22秒24で大接戦を制しました。
少年女子Ａ400ｍ個人メドレーを大会記録で制した牧野紘子選手（東京）は、この日の少年女子共通400ｍ自由形も4分12秒15で制して2冠。少年男子Ａ50ｍ自由形は、溝畑樹蘭選手（兵庫）が100ｍと合わせてこちらも2冠を果たすなど、高校生たちも元気いっぱいの泳ぎを見せてくれました。
飛込競技もこの日が最終日。女子3ｍ飛板飛込では、リオデジャネイロ五輪は逃してしまいましたが、ロンドン五輪代表経験を持つ中川真依選手（石川）が実力を見せてくれました。
1本目の105Bから57.60を獲得してトップに立つと、2本目も安定して得点を重ねます。そのまま大きなミスというミスもなく、最後まで世界と戦い続けてきた実力を見せつけるようにしてトップを守りきってトータル295.20で優勝しました。
「自分を育ててくれた石川県に恩返しがしたかったので、優勝できて良かったです。それにたくさんの方が応援してくれていたので、幸せです」（中川選手）
男子高飛込は、激しく順位が入れ替わる接戦となります。最初にリードを奪ったのは、村上和基選手（三重）でした。2、3位争いは萩田拓馬選手（静岡）と新良貴優選手（広島）、岡島太一選手（東京）、須山晴貴選手（島根）の4人が幾度となく順位を入れ替えて争います。
順調にトップを走る村上選手でしたが、5本目の307Ｃでミスダイブ。49.30と得点を一気に下げてしまいます。その隙に1位を奪ったのは、萩田選手。萩田選手は、2本目の307C以外はすべて70点オーバーの安定した演技を続けており、この5本目でトップに立ち、最後の6本目も危なげない演技で締めて、トータル424.80で優勝しました。
そして、競泳競技の成年男子400ｍメドレーリレーを愛知が制したところで第71回国民体育大会水泳競技大会が終了。閉会式では男女総合、女子総合結果が発表され、昨年に引き続き東京が連覇を果たしました。
競泳競技については、この第71回国民体育大会水泳競技大会で今シーズンがひと区切り。少しのオフを挟み、また来年に控える世界水泳選手権はもちろん、4年後の東京五輪に向けて新しいスタートを切ります。
飛込競技は、翌週に日本選手権まで戦いは続きます。水球競技は10月に日本選手権が、シンクロナイズドスイミングでは9月17日に日本学生選手権、そしてOWSは9月25日に東京・お台場で日本選手権がそれぞれ開催されます。
終わる夏もあれば、続く夏もある。
常に世界を視野に入れ、厳しいトレーニングと試合に臨み続ける選手たちに、引き続き応援をよろしくお願いします。
※写真1:昨年に引き続き2連覇を果たした東京都チーム
※写真2:1日で個人2種目で2冠を獲得した今井選手
※写真3:女子3ｍ飛板飛込で優勝した中川選手、2位の馬淵優佳選手、3位の榎本遼香選手
競泳競技のリザルトはこちら
http://swim.seiko.co.jp/2016/S70703/index.htm
飛込競技のリザルトはこちら
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