2017.09.30 生涯スポーツ・環境委員会

ニチレイチャレンジ特別泳力検定会

平成27年9月18日 日刊スポーツ掲載記事より

真っすぐきれいに泳ぐことの大切さを教える伊藤華英さん(中央)

日本水泳連盟認定の「ニチレイチャレンジ特別泳力検定会」(ニチレイ協賛)が8月30日、神奈川・鎌倉海浜公園水泳プールで行われた。ゲストは北京五輪背泳ぎ、ロンドン五輪自由形女子日本代表の伊藤華英さん(30)。小学生対象の水泳教室で「ベストを尽くすことが一番」と、上達への心構えを伝授した。また、この日は新潟市西海岸公園市営プールでも特別泳力検定会が開かれた。

湘南海岸沿いのプールに伊藤さんの元気な声が響いた。あいにくの小雨模様だったが、参加した子どもたちは熱心に耳を傾け、体を動かした。「良いキックは足がまっすぐで白い泡が出ます。足をペタンペタンではなく、細かく早くね」「手は大きくかいて、水を深い所でプッシュ。そして、中指からまた入水して」。きれいに真っすぐ、大きく泳ぐことの大切さを、伊藤さんは笑顔を交えながら子どもたちに分かりやすく伝えた。
現在も所属するセントラルスポーツで、6歳から選手コースに入った。はじめは「練習に行くのが嫌で、泣きながら通っていた」。しかし、「友だちに会えるのが楽しみ」になり、さらに、目標を立ててそれにに取り組むうち、「達成できた喜びを感じられるようになった」。10年間、日本のトップ選手にありながら、惜しくも五輪と世界水泳のメダルには届かなかったが、「ベストを尽くしてきたので悔いはない」という。
セカンドキャリアとして順大スポーツ健康科学部でスポーツ心理学(博士課程)を学んでいる。「欧米に比べ10年遅れているメンタルサポートを、日本に定着させたい」。「選手は最後は気持ち(で勝負が決まる)」との考え方を常に忘れず、伊藤さんは日々の水泳指導に取り組んでいる。

新潟会場には8~68歳の670人が参加した。ゲストは北京五輪代表の佐藤久佳氏、柴田隆一氏。中学生選手らに混じって50㍍種目に出場し、生の泳ぎを披露した。レース後には新潟市のスイマーを激励、一緒に記念撮影も行った。