【#競泳】4×100mリレーで女子は中央大が、男子は激戦を明治大が制す(第100回日本学生選手権水泳競技大会)
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日本学生選手権水泳競技大会の競泳初日は大学1年生が大活躍を見せたが、2日目は4年生が強さを発揮するレースが続いた。
女子800m自由形決勝は、1年生からこの種目を制してきた難波実夢(近畿大学)が最後の年も強さを見せる。中盤は梶本一花(同志社大学)と競る形になるも、600mあたりから徐々に梶本を引き離しにかかる。ラスト100mのスパート勝負になったところで一気に差を広げてフィニッシュ。8分29秒97の大会新記録を樹立して優勝。この種目4連覇を成し遂げた。
「ここで優勝してチームに流れを作りたかったので良かったです。インカレで結果を残すために頑張ってきました。残りのレースも頑張ります」(難波)
男子の1500m自由形は、中京大学の宮木宏悦、山本大地のふたりがレースを牽引。800mを過ぎると、山本も引き離して独泳状態を築いた宮木が、予選で出した自己ベストをさらに大きく更新。15分11秒74で初優勝。山本も15分15秒73で2位に入り、中京大学がワンツーフィニッシュを飾る。
「タイムより何よりも、中京大学でのワンツーフィニッシュできたことがうれしいです。練習でいつもふたりで泳いでいるので、落ち着いてレースができました」(宮木)
女子200m自由形は、初日の100mを制した池本凪沙(中央大学)がその実力を発揮。記録は伸びず「悔しい」としながらも、1分58秒03で優勝して3連覇。今大会2冠を達成した。
「自己ベストを出したいと思って泳いでいたのでタイムは悔しいですけど、中央大学に流れを持ってきたかったので、優勝できて良かったです」(池本)
男子はパリ五輪リレー代表の柳本幸之介(日本大学)が先行。ただ、100mを折り返したところから徐々に前に出てきたのが、国士舘大学の森拓海だった。150mでトップに立つと、最後は身体ひとつ近くの差を柳本につけて1分47秒77で優勝を飾った。
「ライバルがたくさんいるなかで僕が一番になれたのは夢物語のようです。チームに良い貢献ができたと思います」(森)
女子200mバタフライは、ターンの度に少しずつ、少しずつ周りとの差を広げていった藤本穏(同志社大学)がひとり2分10秒を切る、2分09秒46で初優勝を果たす。
「優勝はすごくうれしいです。後半勝負をするつもりで泳ぎました。今年もシード権を獲れるようにチームで息を合わせて頑張っていきます」(藤本)
男子200mバタフライでは、パリ五輪の寺門弦輝(日本大学)が予選をトップで通過。決勝もその力を存分に発揮。ラスト50mこそ疲れが見えたか、丹保陸(法政大学)に追い上げられるも、十分な前半のリードもあって完勝。1分54秒85でこの種目初優勝となった。
「ここで一発ガツンと良いタイムを出したかったんですが、悔しいです。リレーもあるので自分のできることをこなしていきたいと思います」(寺門)
女子100m平泳ぎでは、ジュニアパンパシフィック水泳選手権で100m、200m平泳ぎを制した加藤心冨(早稲田大学)が、自身もビックリの1分06秒56の好タイムを叩き出して初優勝を飾る。
「憧れだった早稲田大学に入れて、最高の同期と憧れの先輩方と一緒に戦えて、そして優勝ができたことがとてもうれしいです」(加藤)
男子の100m平泳ぎは、前半はまさに横一線。後半、75mあたりから少しずつ前に出たのが近畿大学の大蔵礼生だった。予選からベストを更新するチームの勢いに後押しされたか、決勝では59秒台にあとわずかに迫る1分00秒03で優勝を果たした。
「前半落ち着いていって、後半勝負するつもりでした。今年、チームは『頂』というスローガンでやってきたので、しっかりと頂を獲って関西に帰りたいです」(大蔵)
男女の4×100mリレーは、どちらも最後まで接戦が繰り広げられる。
女子では第1泳者で先行したのは中央大学。池本が54秒31のトップで引き継ぐ。その中央大学との差を一気に詰めたのが、早稲田大学と近畿大学。早稲田大学は松本信歩が引き継ぎで54秒54の好タイムで泳げば、近畿大学の難波実夢も負けじと55秒02で中央大学に迫った。だが、第3泳者の長谷川葉月で再度周囲から身体半分リードを奪った中央大学。アンカーの澤野莉子が逃げ切って3分41秒11で優勝を果たし、中央大学が3連覇を成し遂げた。
男子は抜きつ抜かれつの大激戦。第1泳者の五味智信が快泳を見せた明治大学がまずは先行。第2泳者に入ると早稲田大学の原空輝が引き継ぎで48秒42を叩き出して逆転。第3泳者になると中央大学の1年生、光永翔音が48秒38を叩き出してトップに立つ。中央大学が女子とのアベック優勝なるかと思われたが、前を行く中央大学、早稲田大学の2人を明治大学のアンカー、渡辺裕太がラスト50mのスパートで抜き去りフィニッシュ。3分17秒35で4大会ぶりの優勝を飾った。