【#競泳】金メダリストのMcEvoyが存在感を見せつける泳ぎで50m自由形で優勝(ジャパンオープン2024)
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若手の台頭、ベテランの活躍と連日見応えのあるレースが続いているジャパンオープン2024。最終日はオーストラリアの金メダリストの姿もあり、最後まで見逃せないレースが繰り広げられた。
タイムレース決勝で行われた女子1500m自由形の最終組。1レーンの高校生、竹澤瑠珂(東京SC/武蔵野高)がレースを引っ張る。途中、OWSの代表でもある蝦名愛梨(自衛隊)と梶本一花(枚方SS/同志社大学)のふたりが竹澤を交わして前に出る。1000mを過ぎると蝦名の前に梶本が出始め、ラストスパートで梶本が勝負を決めた。記録は16分22秒60で優勝。蝦名は16分23秒82で2位、3位に竹澤が16分29秒85で入った。
「今回はタイムもそうですが、良くも悪くも課題が見つかるレースでした。ラスト500mで勝負しようと思って泳いで、優勝できて良かったです」(梶本)
男子800m自由形は、村佐達也(中京大中京高/名鉄SS刈谷)との接戦を制したMatthew Douglas Walter Galea(オーストラリア)が先行。それを田渕海斗(NECGSC溝の口/明治大学)、尾﨑健太(セントラルスポーツ)、そして高校生今福和志(枚方SS/四條畷学園高)が続く。300m手前あたりから今福がGaleaに迫り逆転すると、400mからは一気に差を広げていく。そのまま今福が逃げ切り、自己ベストに迫る7分54秒54で優勝を飾った。
「Galea選手が後ろから追いかけてきていたので、ラストスパートで心の中でも頑張らなきゃと思いました。良いところ、悪いところがたくさん見つかった良い大会になりました。長距離界を引っ張って行けるようにちゃんとした人になりたいと思います」(今福)
中学生から社会人まで出そろった女子200m個人メドレー決勝。大学生の鈴木莉緒(ATSC.YW/青山学院大学)と中学3年生の佐々木珠南(ウイング八戸)がバタフライで飛び出すも、背泳ぎで成田実生(ルネサンスKSC金町)がトップに。平泳ぎでリードを広げると、最後は1秒以上の差をつけて成田が2分12秒15で優勝して背泳ぎと合わせて2冠。2位は佐々木が2分13秒64、高校2年生の長岡海涼(東北高/サーパスSC)が追い上げてきて3位に入った。
「今日は昨日に続いて、気持ちの面をしっかりと整えて泳ごうと思っていました。最後のキツくなったところでも今できることをしっかりやろうと頑張りました」(成田)
松下知之(東洋大学/スウィン宇都宮)をはじめとする注目の選手が多く出場する男子200m個人メドレーは、小方颯(イトマン港北)と牧野航介(東洋大学/ヨコハマSC)が飛び出す展開に。平泳ぎで森拓海(コナミスポーツ/国士舘大学)が逆転してトップに。ラスト自由形勝負で粘りを見せたのは森。小方、松下も追い上げるが届かず。森が1分57秒71で優勝を飾った。小方は1分58秒50で2位、松下は1分58秒55の3位となった。
「1位を獲れたということはすごくうれしいですし、この場所に立てたのはインカレぶりなので、優勝は素直に喜びたいと思います」(森)
女子50m背泳ぎではスタートからスピードのある髙橋美紀(林テレンプ)が、タッチ差の勝負を制して28秒16で優勝。2位には28秒35で佐々木美莉(スウィン埼玉)が入り、竹葉智子(中京大学)が28秒47で3位に入った。
「昨日、鈴木(聡美)選手が決勝立て直して優勝したので、それを見て私も後悔しないように泳ごうと思いました。最後まで諦めずに泳げて良いレースができたと思います」(髙橋)
男子50m背泳ぎはまさに横一線。残り15mでスッと前に出たのは松山陸(スウィン埼玉)。25秒16で優勝を果たした。2位は由良柾貴(JSS東京)と三浦玲央(スウィンSS)のふたりが25秒40の同着で入った。
「この大会はいろんな人の支えがあって出場できた大会。この50mは得意としている種目なので、応援してくださっている人たちに良い結果で恩返しできたらと思っていました。優勝できて良かったです」(松山)
女子50m自由形では、スタートから飛び出し、頭ひとつのリードを守り切ったJaimie Sophia De Lutiis(オーストラリア)がベストとなる25秒06で優勝を果たした。Abbey Webb(オーストラリア)も25秒14の好タイムで2位、3位に神野ゆめ(中京大学)が25秒55で入った。
男子50m自由形はパリ五輪金メダリスト、Cameron McEvoy(オーストラリア)に塩浦慎理(ReCORE)、中村克(CHARIS&Co./スウィン大宮)らが挑む。スタートから一気にスピードに乗ったMcEvoyは、25mまでに身体半分のリードを奪うと全く他を寄せつけることなくフィニッシュ。McEvoyが21秒70で優勝を果たした。
「感覚も良かったですし、タイムも良い。予想以上の成績を出せてとてもうれしいです。来年の世界水泳選手権ををターゲットにしていますので、またトレーニングを再開して頑張ります」(McEvoy)
女子100mバタフライはひとり26秒台で50mを折り返した、パリ五輪代表の平井瑞希(ATSC.YW/日大藤沢高)。後半も独泳状態のまま、身体ひとつ分のリードを奪って優勝。タイムは57秒76だった。
「自己ベストを更新できなかったのは悔しいんですけど、勝てたことは良かったです。今月は世界水泳選手権(25m)があるので、そこで3月に弾みが付くような泳ぎをしたいです」(平井)
男子100mバタフライは「どんな状況でも勝ちきりたい」と話していた松元克央(ミツウロコ)が前半から積極的に攻め、後半に入って追い上げてきた寺門弦輝(セントラルスポーツ)を振り切って51秒30で優勝を果たした。
「今年最後のレースを気持ち良く終えることができて良かったです。来年は代表権を獲得して、もう一度世界と戦うところを皆さんに見せられたらと思います」(松元)
最終種目の200m平泳ぎ。女子は大学1年生のライバルである楠田夢乃(藤村SS/中央大学)と加藤心冨(スウィン鴻巣/早稲田大学)、さらに小畠優々美(神奈川大学/NECGSC玉川)の3人が並んでレースを牽引。100mから150mでスッと前に出たのは、楠田。ラスト50mで追い上げてきた加藤を振り切り、2分25秒74で優勝を飾った。
「前半から積極的にいくレースがずっとできていなかったので、そこができるように頑張りました。競え合える同世代の仲間がいますけど、そのなかでも自分が平泳ぎを引っ張っていけるようになりたいです」(楠田)
男子は日本記録を上回るハイペースで突っ込んだ大橋信(枚方SS/四條畷学園高)が50mのスプリットを奪う。100mでは予選トップ通過の深沢大和(東急/TSSあざみ野)に渡辺一平(TOYOTA)が大橋を逆転。150mでトップに立った渡辺がそのままリードを守り切って2分08秒12で優勝を果たした。2位は深沢で2分08秒92、高校1年生の大橋が最後まで粘り2分10秒27で3位に食い込んだ。
「こういうレース展開になることは予測できていたので、勝つことができて良かったです。世界水泳選手権では、銅メダル以上のメダルを目標に頑張っていきたい」(渡辺)