【#競泳】若手が活躍を見せた初日は新記録が3つ誕生(第100回日本選手権水泳競技大会競泳競技)

・日本水泳連盟HP大会ページ:https://swim.or.jp/tournament/43945/
・第100回日本選手権水泳競技大会競泳競技ページ:https://japan-swim.com
・リザルト:https://swim.seiko.co.jp/2024/S70701/index.htm
・日本水泳連盟公式YouTube(LIVE 予選・B決勝):https://www.youtube.com/@JAQUA1924
第100回を迎える記念大会となった、第100回日本選手権水泳競技大会競泳競技が東京アクアティクスセンターで3月20日に開幕。
決勝前に行われた開始式では、ソウル五輪、バルセロナ五輪代表で、俳優として活躍中の藤本隆宏氏が国歌独唱を行い大会を盛り上げた。

また、子どもたちを対象にしたファーストスイムセレモニーも開催。選手たちの熱い戦いに花を添えた。

今大会は3つの国際大会の代表選考会を兼ねている。ひとつは、シンガポールで開催される世界水泳選手権2025。大学生アスリートの祭典で知られる、ワールドユニバーシティゲームズ。そして世界ジュニア水泳選手権である。
代表争いはもとより、初日から新記録が誕生する好レースが続いた。
待望の日本新記録コールを、日本選手権で響かせたのは男子50mバタフライ決勝。元々は自由形短距離を得意とする田中大寛(キッコーマン)が、「この種目も狙っていた」と、誰よりも速いテンポで50mを押し切り、23秒06の日本新記録を樹立。この種目で初優勝を果たした。

「調子は良かったんですけど、ここまでタイムが出ると思っていませんでした。うれしいです。でもここで満足せず、世界水泳選手権では22秒台を出せるようにこれから頑張ります」(田中)
さらに、女子200m個人メドレーでは成田実生(ルネサンスKSC金町)が「ずっと出したかった」と話していた日本高校新記録を更新した。前半はバタフライが得意な松本信歩(東京ドームS/早稲田大学)が先行。得意な背泳ぎので松本との差を詰めた成田が、平泳ぎで逆転。浮き上がって自由形に入った2ストロークで頭ひとつ抜け出すと、最後は松本をさらに引き離してフィニッシュ。2分09秒68の日本高校新記録で優勝を果たす。

「優勝すること、代表権を獲得すること、そしてラストチャンスだった高校記録を更新できてすごくうれしいです。気持ちも身体も整えて、今大会に臨めたのが良かったのだと思います」(成田)
今大会最初の決勝種目は、男子400m自由形。注目を集めたのは高校2年生の若手、今福和志(枚方SS/四條畷学園高校)。予選こそ3番手であったが、決勝は高校生とは思えないほどクレバーなレースを展開。先行する5レーンの田渕海斗(NECGSC溝の口/明治大学)に身体半分程度の差でピタリとつくと、200mを過ぎてから徐々にその差を詰めていく。ラスト50mのスパートで一気に田渕を抜き去り、予選で出した自己ベストをさらに3秒近く更新する、3分47秒77で優勝を果たした。

女子400m自由形では、今福と練習をともにする梶本一花(枚方SS/同志社大学)が「刺激をもらった」と奮起。150mでトップに立つと、ラストスパートで追い上げてきた難波未夢(JSS/近畿大学)を振り切り、4分07秒58でこちらも自己ベストを更新する快泳で優勝を飾った。

混線となった男子100m平泳ぎ。前半から深沢大和(東急/TSSあざみ野)が攻める。後半、逃げる深沢に谷口卓(GSTR-GP)がラスト10mで一気に差を詰めていくが、わずか100分の6秒差で届かず。深沢が59秒24で逃げ切って初優勝を飾った。

女子100mバタフライでは、スタートから一気に平井瑞希(ATSC.YW/日大藤沢高校)が抜け出す。ひとり、26秒台で50mをターンすると、しっかりとそこから15mを水中ドルフィンキックで進み、周囲との差をさらに広げる。ラストは少し疲れが見えたものの、57秒04で危なげないレース運びで優勝した。

女子100m背泳ぎは、50mが得意なベテラン高橋美紀(林テレンプ)が、そのまま逃げ切って1分00秒71で優勝。

男子100m背泳ぎでも、女子の高橋と同じように50mも得意な松山陸(ガスワン/サイサン)が逃げ切りを図る。だが、4レーンで200mを得意とする竹原秀一(東洋大学/はるおか赤間)が残り15mで一気に松山との差を詰めていく。タッチの差となった勝負は、松山が勝利。53秒99で優勝を果たし、竹原は100分の1秒差の54秒00で2位となった。

また、この種目では予選で平田統也(坂出伊藤SS)が、55秒05の日本中学新記録を樹立した。