【#競泳】高校生の今福が男子1500mの日本記録を11年ぶりに更新して3冠達成(第100回日本選手権水泳競技大会競泳競技)
・日本水泳連盟HP大会ページ:https://swim.or.jp/tournament/43945/
・第100回日本選手権水泳競技大会競泳競技ページ:https://japan-swim.com
・リザルト:https://swim.seiko.co.jp/2024/S70701/index.htm
・日本水泳連盟公式YouTube(LIVE 予選・B決勝):https://www.youtube.com/@JAQUA1924

世界水泳選手権2025への切符を懸けて行われていた、第100回日本選手権水泳競技大会競泳競技。その最終日に、長く更新されてこなかった記録がまたひとつ、若手によって更新された。
男子1500m自由形決勝。これまで400m、800mと自己ベストを大幅更新し、さらに800mでは日本高校記録を更新した今福和志(枚方SS/四條畷学園高校)。好調を維持し続ける今福は、最終日にも大仕事をやってのけた。
スタート後に一気に飛び出した今福は、全く他を寄せつけることなく、どんどんとその差を広げていく。気がつけば一人旅。日本記録を上回るペースも上がっていき、その差を3秒、4秒と大きくしていく。場内ビジョンに表示される日本記録ラインと今福との差に、会場は大きく沸き起こる。
最後のターンを示す鐘が鳴り響き、一層会場の歓声が大きくなる中、スパートをかける今福。高校生とは思えない安定したペースで泳ぎ続け、14分50秒18の日本新記録を樹立して優勝を飾った。

「めちゃめちゃ苦しかったんですけど、応援してくれる皆さんのおかげで、最後まで頑張ることができました。ありがとうございます。狙うからには五輪のメダル、そして世界記録を目指して頑張っていきたいと思います」(今福)
男子50m自由形決勝は終始横一線。そのなかで最後に頭ひとつ抜け出した難波暉(新東工業愛知/四日市SC)が22秒03の21秒台に迫る好記録で優勝を果たす。

男子100mバタフライでも、4人が51秒台という混線のなか、前半から攻めた松元克央(ミツウロコ/三菱養和SS)が51秒10で優勝を飾り、100m自由形と合わせて今大会2冠を達成した。

女子800m自由形決勝では、こちらも今福と同様、400m、800mを制した梶本一花(枚方SS/同志社大学)が8分26秒02で優勝。自身初となる3冠を達成した。

男子50m背泳ぎは、由良柾貴(JSS東京)と松山陸(ガスワン/サイサン)がともに24秒92で優勝。ふたりとも24秒台、そして同着での決着となった。

なお、この種目の予選で平田統也(坂出伊藤SS)が25秒46の日本中学新記録を樹立した。
女子50m平泳ぎでは、今大会好調の鈴木聡美(ミキハウス)が1ストロークごとに前に出ていき、日本記録に迫る30秒36で優勝。これで鈴木は自身4度目となる50m、100m、そして200mの平泳ぎ3冠を達成した。

スピード一本勝負、女子50m自由形は池江璃花子(横浜ゴム/ルネサンス)が24秒91と、ただ一人24秒台で優勝を果たす。

注目の男子400m個人メドレーは、若手は躍動。パリ五輪銀メダリストの松下知之(東洋大学/スウィン宇都宮)はもとより、西川我咲(豊川高校/KL春日井)、200mで2位に入った牧野航介(東洋大学/ヨコハマSC)、松下と同級生の山口哩駈(近畿大学/桃山学院GS)と、ニューフェイスが接戦を繰り広げた。
最後は、前半の200mを1分58秒97という好タイムで折り返した松下が、そのまま逃げ切り4分08秒61で優勝。最後の自由形で追い上げた西川が4分09秒63で2位に入った。牧野は3位、山口は4位という結果となった。

今大会最終種目の女子400m個人メドレー。大橋悠依という第一人者がいなくなった今、高校生でパリ五輪代表の成田実生(ルネサンスKSC金町)が、その跡をしっかりと継いだ。
苦手な種目ながらバタフライから積極的に攻めた成田は、せおよぎで周囲との差を広げ、平泳ぎに入ると完全に独泳状態に持っていく。最後の自由形は自分との勝負。スパートをかけた成田は、4分35秒39の日本高校新記録となる自己ベストで優勝を飾った。

今大会全体を通して、新記録は11誕生。日本新記録が2(男子50mバタフライ、男子1500m自由形)、日本高校新記録が6、日本中学新記録が3つ誕生した。