男子3mは須山が初制覇・荒井は大きなミスなく演技をまとめて女子高飛込を制する <2019年度飛込国際大会派遣選手選考会>
[飛込]4日目
男子3m飛板飛込、女子高飛込の決勝が行われた、飛込国際大会派遣選手選考会の4日目の競技が終了した。
混戦の様相を呈していた男子3m飛板飛込。準決勝トップの荒木宥図(NSP)に10mシンクロナイズドで勝った伊藤洸輝(日本大学)、若手の遠藤拓人(JOC EA)、ベテランの坂井丞(ミキハウス)、さらに高難易率の演技を武器とする須山晴貴(島根大学)と、まさに実力伯仲の戦いが繰り広げられた。
緊張感の高まる中、1本目から74.40を獲得してトップに立ったのは、須山だった。準決勝でフォルトダイブとなってしまった2本目の5154Bだったが、こちらも76.50を獲得すると、その後も入水の乱れなく演技を進めていき、5、6本目では84.00ポイントを獲得。終わってみれば、トータル462.30をベストスコアをマークして1位を勝ち取った。
2番手には、途中に入水が乱れたところもあったが、後半に盛り返してきた伊藤が437.55で入り、ベテランの坂井は全体的にまとまった演技を見せていたが得点は伸びず、431.45の3位となった。
女子高飛込は、選手それぞれがどこか小さなミスをするような、どこか負の空気感に包まれた状態で試合が進んでいった。そんななかで、韓国・光州世界選手権で東京五輪内定を手にしている荒井祭里(JSS宝塚)が、本調子とまではいわないまでも安定した演技を披露。327.30を獲得して1位となった。
混戦が必至だった2位争いは、「そんなに良い演技はできていない」と反省の弁を口にするが、「失敗の波にのまれずに自分の演技ができた」と安田舞(JOC EA)が288.15で2位を獲得。ケガからの復帰戦であった板橋美波(JSS宝塚)は、5本目の得意な5253Bで80.00を獲得する実力を見せつけたものの、2本目の6243Dでは逆立ちのやり直しで減点を受けた影響もあり、トータル286.90で3位となった。
また、毎年水泳界でシーズンを通して活躍が目覚ましかった若手選手を対象にした東京運動記者クラブ水泳分科会から「新人賞」が贈呈されている。
今年度は当時12歳だった昨年4月の日本室内選手権で最年少優勝を果たし、9月の日本選手権でも高飛込を制するなどの活躍を見せた玉井陸斗(JSS宝塚)に贈られた。
※写真1:高身長を生かしたダイナミックな演技で得点を積み重ねて勝利した須山
※写真2:周囲の状況に流されず、荒井は自分の演技を出し切った
※写真3:東京運動記者クラブ水泳分科会から新人賞を贈呈された玉井
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