2020.10.31

Kingfisher74と秀明大学水球クラブがそれぞれ2連覇を達成 <第96回日本選手権水泳競技大会 水球競技>

[水球]3日目
水球日本一決定戦、第96回日本選手権水泳競技大会 水球競技も最終日。この日は男女ともに3位決定戦と決勝戦の、それぞれ2試合ずつが行われた。

女子の決勝戦は昨年と同じく、日体クラブ対秀明大学水球クラブ。幸先良く先制点を挙げたのは、秀明大学水球クラブ。得意のカウンターから寺方千晶が得点を奪うと、あっという間に2点目も奪う速攻を見せた。対する日体クラブも工藤恭子のゴールで反撃するも、着実に連続得点を積み重ねて行く秀明大学水球クラブに追いつかない。要所でカウンターをきっちり決めるキャプテンの鈴木琴莉に、後半に入ってその得点力を見せつけた坂上千明らの活躍もあり、10対17で秀明大学水球クラブが昨年に続く2連覇を成し遂げた。

「この状況下で大会を開催してくださって、本当にありがたい気持ちでいっぱい。選手たちにとってもすごく良い試合になったと思う」(秀明大学水球クラブ 加藤英雄監督)

「日体クラブは最終予選で一度敗れている相手。気を引き締めて挑戦者として戦い、リベンジを果たせてホッとしています。苦しいときに、自分たちのやってきた水球がきちんと出せたのが良かったです」(秀明大学水球クラブ 鈴木琴莉主将)

男子決勝もKingfisher74対ブルボンウォーターポロクラブ柏崎という、女子同様に昨年と同じカード。センターをうまく使うブルボンウォーターポロクラブ柏崎と、内外自由自在にシュートを打ち分けるKingfisher74が得点を奪い合う展開に。得点を取れば取り返し、取り返されたらさらに取り返す。気づけば1点を争う接戦の様相を呈し、第3ピリオドが終わった時点で8対8の同点に。
そして迎えた最終ピリオド。緊迫した時間が続くなか、試合が動いたのは3分が過ぎ。ブルボンウォーターポロクラブ柏崎のエクスクルージョンファウルから、Kingfisher74主将の大川慶悟が勝ち越しゴールをたたき込む。さらに足立聖弥が点を加えて2点差に。ブルボンウォーターポロクラブ柏崎は、残り2分でKingfisher74の飯田純士が永久退水となり、絶好のチャンスを得る。
しかし、決めきることができず、逆にカウンターを荒井陸に決められて3点差となって勝負あり。最後にもう1得点加え、Kingfisher74が12対8で優勝。秀明大学水球クラブと同じく2連覇を果たした。

「苦しい状況のなか、大会を開催してくださって感謝しています。苦しい場面もありましたが、全体的に見ればゲームを支配できていたと思います。選手たちにとっては今年に入ってこれが最初の大会。思いっきり水球を楽しんで良いゲームをしてくればいい、と送り出しました」(Kingfisher74 大本洋嗣監督)

「この一戦に懸けて練習してきましたから、率直にうれしいです。自分たちの実力を見せることができて良かった。自分のプレーとしては、最後の場面で落ち着いて決めきることができたのは大きかったと思います」(Kingfisher74 大川慶悟主将)

ブルボンウォーターポロクラブ柏崎対東京女子体育大学の女子3位決定戦で先制したのは、ブルボンウォーターポロクラブ柏崎。一瞬の隙を突いて小出未来が先制点を挙げる。その後は点を獲れば奪われのシーソーゲーム。
試合が動いたのは6対6の同点で迎えた第3ピリオド。東京女子体育大学のキャプテン、和多田飛鳥のゴールを皮切りに5連続得点を奪い、一気にリードを広げる。ブルボンウォーターポロクラブ柏崎も反撃でじりじりと追い上げ1点差にまで詰め寄るもそこで試合終了。10対11で東京女子体育大学が3位となった。

早稲田大学対日本体育大学による、男子の3位決定戦は、ターンオーバーからの素早いリスタートで日本体育大学のコップ晴紀が先制点を奪って主導権を握る。何とか流れを変えたい早稲田大学だったが、波のように押し寄せる日本体育大学の攻撃を止めることができない。主将の田中要が4得点と気を吐くも、コップ、そして1年生ルーキーの渡邊太陽を中心に得点を積み重ねて行った日本体育大学が10対20で早稲田大学を下し、3位を獲得した。

※写真1:男子はKingfisher74が大会2連覇
※写真2:2連覇を成し遂げ、安堵の秀明大学水球クラブ
※写真3:勝負どころで得点を奪う存在感を見せつけたKingfisher74の大川