2021.06.21

貴田は3度目、南出は初の五輪出場枠を獲得 

2日間を戦い抜いた代表チーム

貴田は10番手で五輪出場件を獲得

南出はラストスパートで夢への切符を手中に収めた

豊田は前半から攻める勝負をかけたレースを展開

OWS(マラソンスイミング)における、東京五輪世界最終予選会が6月19~20日にポルトガルで行われた。

19日は女子のレースが行われ、序盤は新倉みなみ(JAPAN)が4位、貴田裕美(JAPAN)が9位につけ、両者とも先頭集団の8位前後でレースを展開した。

五輪の最終予選会ということで、ボディコンタクトも激しいレースとなり、貴田は一時20位まで後退する。だが4周目で上位集団がスピードアップしたところに貴田も、ここが勝負どころ、と食らいつき、最後は12位でフィニッシュした。新倉は後半に疲れから失速してしまい19位でフィニッシュ。ただ、素晴らしい攻めの姿勢は彼女にとって次につながる良いレースとなった。

今大会では1カ国1人まで五輪出場権が付与される。その結果、貴田は10番目となり、東京五輪の出場権を獲得することとなった。

20日に行われた男子のレースは、序盤から豊田壮(JAPAN)がリードし、2位と50m以上の差を開く素晴らしいレース展開を見せた。しかし、単独1位でレースを引っ張っていた豊田だったが、9.2km付近でペースダウン。何とか食らいつき、耐えていきたいところだったが、後方の集団に追いつかれてしまい最後は23位でフィニッシュした。

一方、南出大伸(JAPAN)は前半は2位以下の集団にいながらも、うまく周囲を見ながらコース取りを工夫し、波や接触などの影響が少ない良い位置をとり続けた。最後はトップ集団がペースアップしたところにしっかりついていき、6位でフィニッシュ。女子と同様に1カ国1人が五輪の出場権が与えられるため、南出は5番目となって初の五輪出場を手中に収めた。

貴田はこれまでのレース経験により勝負場所を見逃さない能力を生かし、南出は高い泳力と諦めない気持ちの強さを生かしてチャンスをものにした。

結果:
【女子10km】
貴田裕美 12位(1カ国1名カウントで10位)  2時間03分03秒0(トップとの差1分07秒6)
新倉みなみ 19位 2時間04分55秒6(トップとの差3分00秒1)

【男子10km】
南出大伸 6位(1カ国1名カウントで5位) 2時間02分29秒7 (トップとの差 22秒1)
豊田壮 23位 2時間03分09秒4(トップとの差 1分01秒8)

大会HPはこちら: https://www.fina.org/competitions/8/fina-olympic-marathon-swim-qualifier-2021