本多が200mバタフライで短水路世界新記録を樹立(第64回日本選手権(25m)水泳競技大会)
[競泳]1日目
リザルト:http://swim.seiko.co.jp/2022/S70702/index.htm
短水路(25mプール)ならではのスピードレースが繰り広げられる、第64回日本選手権(25m)水泳競技大会が東京辰巳国際水泳場で開幕。久しぶりの短水路のレースに好記録が続出。特に、男子200mバタフライは圧巻の新記録が誕生した。
予選からひとり1分50秒を切るタイムをマークしていた本多灯(日本大学)。決勝でも、その力を遺憾なく発揮。100mでは瀬戸大也(TEAM DAIYA)が持つ日本記録、世界記録に0秒10遅れるも、150mのターンではそれを0秒46上回る。ラスト50mになってもそのスピードは衰えず、むしろ加速するかのような泳ぎに、会場にも大きなどよめきが広がるなかフィニッシュ。1分46秒85という、従来の記録を1秒39も縮める短水路世界新記録を樹立して優勝し、何度もガッツポーズを繰り返した。
「世界記録を出したかったので、最高です。自分の泳ぎに集中しようと思っていました。後半しっかり上げられる、自分のレースができたと思います。長水路の記録はまだ世界と差はありますが、それでも短水路でこれだけの記録を出せたということで、自信を持って(クリストフ・)ミラークに挑むことができるんじゃないかな、と思います」(本多)
男子200m自由形決勝。予選トップの松元克央(ミツウロコ/三菱養和SS)が、前半からその強さを発揮。100mの折り返し時は自身の日本記録からわずかに遅れるものの、150mのターンでは0秒11上回り、ラスト50mもそのままのペースを維持してフィニッシュ。1分41秒67の短水路日本新記録を樹立して優勝を飾った。
「自己ベストが出たということは地力が着いている証拠だと思います。過去の自分を超えることができて、素直にうれしいです」(松元)
男子1500m自由形は、竹田涉瑚(オーエンス)が800mの時点で7分39秒19でターン。自身が昨年樹立した日本記録を1秒85上回るペースを刻む。ラスト100mでも1秒以上上回り、そのままラストスパートをかけて14分30秒を切る、14分29秒92の短水路日本新記録を樹立。タイムを確認すると小さく左手を握り、喜びを表した。
「14分30秒台を割ることができて、本当によかったです。ラストは満身創痍だったんですけど、最後は気持ちで乗り切りました」(竹田)
女子100m平泳ぎではイギリスに短期留学をしていた青木玲緒樹(ミズノ)が、予選から1分04秒11と日本記録に迫る泳ぎを披露。決勝では「03秒の前半を目標にしていたので、正直に言えばすごく残念」と言うものの、1分04秒01の短水路日本新記録を樹立して優勝を飾った。
「予選の感覚がすごく良かったので、決勝は自分に期待しすぎてしまったというか、それで力みが出てしまいました。目標には届きませんでしたが、それでも日本記録が出せたことはうれしいです」(青木)
女子50mバタフライは、予選で津田萌咲(新潟医療福祉大学)が25秒39の短水路日本学生記録を更新。決勝では、その記録をさらに上回り、25秒26の新記録を樹立して優勝を果たした。
「24秒を目指していたので、タイムは悔しいところがあるんですけど、優勝ができてうれしいです。100mでも良い結果で終われるように頑張りたいと思います」(津田)
男子50m背泳ぎでは、惜しくも4位となったが、高校3年生の養日聖(JSS大原)が23秒73の短水路日本高校新記録を樹立した。