2013.12.06

寺川綾さん、加藤ゆかさん、上田春佳さんの3名が引退を表明

 12月04日、岸記念体育館で寺川綾さん(ミズノスイムチーム)スッキリとした笑顔を見せながら、あらためて多くの報道陣の前で引退発表を行いました。

「長い間選手をやらせてもらいましたが、今シーズンをもちまして、選手生活を卒業させていただきたいと思います。本当にたくさんの皆様にお世話になり、サポートしていただき、自分の思っている以上に長い期間競技を続けることができました。何となく、去年ロンドン五輪が終わってからゴールが近づいているんだなとは感じていました。今シーズンは故障が多く、100%の力で練習や大会でのパフォーマンスができなかったことが、選手として自分を許すことができなかった。東京国体が終わったときに、終わりだな、と思いました。皆さまには感謝の気持ちでいっぱいです。本当にありがとうございました」

 また、現役時代を振り返り「ロンドン五輪で個人のメダル取れたのも印象に残っていますが、普段一緒に練習をしている加藤ゆかさん、上田春佳さんとメドレーリレーが組めて、さらに絶好調の鈴木聡美さんとで、最高のチームでリレーのメダル取れたことが、いちばん印象に残っています」と語りました。

 そのメドレーリレーのメンバーである、バタフライを長く引っ張ってきた加藤ゆか(東京スイミングセンター)さんも、11月に行われた東京スイミングセンター招待で最後の泳ぎを披露し、現役を引退しました。加藤さんも印象に残ったレースをロンドン五輪の4×100mメドレーリレーを挙げて「夢が叶ったことがうれしかった。幸せな競技人生でした」と笑顔を見せました。今後は東京スイミングセンターで後進の指導を行うということです。

 さらに、寺川さん、加藤さんと同じく、平井伯昌日本代表ヘッドコーチの下でトレーニングを行い、自由形短距離を支えてきた上田春佳さん(キッコーマン)も現役引退を表明。「故障や病気があり、今季は自己ベストも出ませんでした。リオデジャネイロ五輪を目指すことは、ありません」と、9月の東京国体後に引退を決断したということです。今後は所属しているキッコーマンで社員として新しい一歩を踏み出します。

 日本水泳界を長く牽引し続け、世界と戦ってきた選手の引退は残念ですが、新たな世界で始まる、新たな3人の活躍を期待しましょう。