【競泳・飛込】第90回日本学生選手権水泳競技大会 2日目
2日目になって、初日よりも熱く盛り上がる第90回日本学生選手権水泳競技大会。
最も注目が集まった、男子200m個人メドレー決勝。パンパシフィック水泳選手権でこの種目を制している萩野公介選手(東洋大学)と瀬戸大也選手(早稲田大)との対決です。
スタートから浮き上がり、頭ひとつ抜け出たのは萩野選手。徐々に瀬戸選手が追いつき、ほぼ同時にターン。得意の背泳ぎで一気に引き離した萩野選手は、瀬戸選手に平泳ぎでも追いつかせず、最後の自由形もそのリードを守ったままで優勝。従来の日本記録を0.05秒上回る、1分55秒33の日本新記録を樹立しました。「予選が思ったよりも良いタイムだったので、決勝ではタイムを狙っていた。ベストが出て良かったです」。日本記録と言わず、自己ベストという言葉に萩野選手らしさが出ていました。
敗れた瀬戸選手も、1分57秒08の自己ベストを更新。「今シーズンは最後の200m。ここで自己ベストが出せて良かった」。
予選で52秒39の大会新記録を樹立した川本武史選手(中京大学)を筆頭に、パンパシフィック水泳選手権代表の池端宏文選手(法政大学)、平井健太選手(明治大学)との三つ巴の対決となった男子100mバタフライ。
横一線だった50mを折り返して、ラスト25mの時点でこの3人が抜け出しますが、全くの互角。最後の最後、タッチで優勝をもぎ取ったのは平井選手。52秒27の大会新記録で、2位の池端選手とは0.01秒差のまさに接戦を制しました。「昨日は200mで負けてしまったので、100mは必ず勝ちたかった。優勝できてうれしいです」。
女子400mメドレーリレーでは、日本体育大の第1泳者の赤瀬紗也香選手がトップで引き継ぐと、平泳ぎの高橋美帆選手、バタフライの清水咲子選手、アンカーの五十嵐千尋選手と、一度もトップを譲ることなく優勝を果たします。記録も4分03秒92の大会新記録。アンカーの五十嵐選手はタッチした瞬間に笑顔がこぼれ、チームメイトと喜びを分かち合っていました。
そして男子同種目では、背泳ぎを泳いだ萩野選手がいきなり52秒78を叩き出して、東洋大学が飛び出します。第3泳者までトップだった東洋大学でしたが、第3泳者のバタフライに瀬戸選手、アンカーに好調の中村克選手を持ってきた早稲田大学が猛追。ラスト25mで逆転した早稲田大学が、3分35秒13の大会新記録を樹立。第1泳者だった多田邦徳選手は「このチームで勝てて、本当によかった」と声を震わせて喜びを表していました。
五十嵐選手は、女子200m自由形で1分59秒07の初優勝を果たします。男子同種目は、小堀勇氣選手(日本大学)が1分47秒33で3連覇を成し遂げ、400mと合わせて2冠を達成しました。
女子100mバタフライは、細田梨乃選手(明治大学)が59秒12で優勝。女子200m個人メドレーは、パンパシフィック水泳選手権代表の清水選手が2分11秒92で、この種目2連覇を果たしました。
2日目にも日本記録が生まれた今大会。日本新記録1、大会新記録5が樹立されました。2日間で新記録は12個誕生しています。
大阪府・大阪プールで行われている飛込競技は、男子3m飛板飛込と女子高飛込の決勝が行われました。
男子3m飛板飛込では、日本体育大の坂井丞選手が1本目から全く他を寄せ付けなかったものの、最後の6本目に持ってきたひねり技の5353Bで少し乱れ、この演技だけ2番手のポイントになりました。しかし、トータルでは100ポイント近い差をつけて460.15で3回目2年連続の優勝を飾りました。
女子高飛込も、2本目の305Bだけが2番手のポイントになっただけで、あとは危なげない演技で優勝を飾ったのは、辰巳楓佳選手(甲子園大学)。329.25でこの種目、3連覇を成し遂げました。
2日目終了時における、競泳競技の総合順位は以下の通りです。
男子総合成績(8位までが翌年のシード校)
1位 日本大学 236.0点
2位 中京大学 231.0点
3位 中央大学 224.0点
4位 東洋大学 194.0点
5位 早稲田大 179.0点
6位 明治大学 156.0点
7位 近畿大学 84.0点
8位 日本体育大 75.0点
9位 法政大学 73.0点
10位 同志社大 68.0点
女子総合成績(8位までが翌年のシード校)
1位 日本体育大 286.0点
2位 東洋大学 230.0点
3位 神奈川大 189.5点
4位 中京大学 130.0点
5位 日本大学 112.0点
6位 明治大学 111.5点
7位 法政大学 111.0点
8位 筑波大学 86.0点
9位 山梨学院大 86.0点
10位 早稲田大学 82.0点
※同点の場合は、リレーの得点の高いほうが上位となる
熱戦が繰り広げられた今大会も、とうとう明日が最終日。競泳は400m個人メドレーで萩野選手、瀬戸選手の二度目となる戦いや、否が応でも盛り上がる最終種目、男女800mフリーリレーが行われます。男子の総合優勝争いも熾烈を極め、さらに男女ともにシード権争いも大接戦です。こちらも熱い戦いが予想されます。
飛込競技は、女子3m飛板飛込と男子高飛込の決勝が行われます。
チームのため、自分のために持てる力を振り絞る学生たちに、明日も熱いご声援をお願いいたします。
競泳、飛込各競技の結果はこちらから
http://swim.seiko.co.jp/index.html