2014.09.23

【競泳・水球・シンクロ】第17回アジア大会水泳競技 4日目

韓国・仁川での第17回アジア大会。2日間で男子で6つ、女子で1つの金メダルを獲得した競泳は、23日に7つの決勝種目が行われます。チームで銀メダルのシンクロナイズドスイミングは、フリーコンビネーション(FC)が、カザフスタン戦で引き分けとなった水球女子は、シンガポール戦が行われます。

競泳競技の3日目。初日に中国の孫楊選手と韓国のパク・テファン選手との戦いを制した萩野公介選手。山本耕平選手とともに400m自由形で、再戦を迎えます。最初の50mで萩野選手がラップを奪いますが、その後は孫選手、パク選手とともに3人横一線の展開。200mを過ぎたところで、孫選手が徐々に仕掛けます。萩野選手をじりじりと引き離し、300mでは身体1つ分ほどのリードを奪います。萩野選手も300mから仕掛けますが、孫選手もさらにスピードを上げて萩野選手の追随を許しません。パク選手は2人の仕掛けについていけず後退。ラスト50m、萩野選手もキックの回転を上げますが届かず、孫選手が3分43秒23で金メダル、萩野選手は3分44秒48の銀メダルを獲得しました。
「200mから300mが遅かった。最後、力が余っている状態でゴールした感じです。孫選手が上げたときについていけばよかった。孫選手、パク選手のペースに巻き込まれてしまいました。中間の力が不足している。まだ未熟者です」(萩野選手)

お家芸でもある、男子200m平泳ぎ。後半に絶対の自信を持つ小日向一輝選手と、スピードが持ち味の小関也朱篤選手との一騎打ちになるかと思われたレース。前半を1分02秒11で折り返した小関選手についてきたのは、ノーマークだった4コースのドミトリー・バランジン選手(カザフスタン)。疲れが見え始めた小関選手を交わして、ドミトリー選手が150mで前に出ます。そこからは小日向選手、小関選手ともに追い込みますが、ドミトリー選手のスパートについていけません。ドミトリー選手が自分のベストを5秒も縮める大躍進で2分07秒67の大会記録を更新して金メダルに輝きました。ラスト、タッチ差の0.03秒で小関選手を差しきった小日向選手が2分09秒45の自己ベストで銀メダル、小関選手は2分09秒48で銅メダルでした。
「7秒台の選手が出てきて、銀メダルもうれしいですが、ライバルが増えたという喜びがあります」(小日向選手)

女子50m背泳ぎは、竹村幸選手がベストまで0.01秒足りませんでしたが、28秒27で銅メダルを獲得。赤瀬紗也香選手は29秒18で7位でした。
予選で寧沢涛選手(中国)が21秒94で泳ぎ、突如塩浦慎理選手を脅かす存在が出た50m自由形。苦手なスタートを乗り切った塩浦選手は、大きな泳ぎでスピードに乗ります。しかし、寧選手が21秒95で泳ぎ、金メダルを獲得。塩浦選手は22秒11で銀メダル、伊藤健太選手は22秒16で銅メダルを獲得しました。

4月に最古の日本記録が更新された女子400m個人メドレー。その記録を破った高橋美帆選手は4分43秒61で5位。清水咲子選手は前半から積極的にレースを展開し、中国のロンドン五輪金メダリストの叶詩文選手に追いすがります。後半、叶選手に離されますが粘りを見せて4分38秒63で2位に入り、銀メダルを手にしました。

女子100mバタフライでは、星奈津美選手と中野未夢選手が、こちらも中国の陸瀅選手、陳欣怡選手に挑みますが、一歩及ばず。星選手は59秒21で4位、中野選手は59秒48で6位でした。
最後の女子4×200mリレーは、中国が圧倒的な強さを見せつけます。日本もそれぞれ力を出し切ります。第1泳者は五十嵐千尋選手で1分59秒22で宮本靖子選手に引き継ぎます。宮本選手は1分58秒84で第3泳者の松本弥生選手へ。松本選手は後半に失速してしまい、2分00秒73でアンカーの高野綾選手に引き継ぎ、ラストは1分59秒64でトータル7分58秒43で2位となりました。

シンクロは今日が最終日、FCが行われました。FCは、水上のミュージカルとも言われ、チーム、デュエット、ソロとそれぞれ見どころが用意されている種目。
日本は1番目の演技順。序盤からリフトも高さを出して、身体、足の高さもそろった演技を見せます。ソロパートやデュエットパートになっても、周りがうまく選手をサポートするように演技をして、テーマのひとつであった引きつける泳ぎを実践します。
結果は92.6000の銀メダルを獲得。「最後まで音楽に乗って、思い切って泳げたと思います。この結果に満足してはいけないし、きれいに泳ぐだけではなく、もっと泳ぎの強さや迫力を出せるようにしなければと思いました」(乾友紀子選手)。

水球女子はウズベキスタンと対決。第1ピリオドから3点を奪い、ゲームの主導権を握ります。その後も着実に点を重ね、12点を獲得。ウズベキスタンには日本のディフェンスが機能し、セーブ率60%でウズベキスタンのシュートを阻みます。結果、12対6でウズベキスタンを下しました。

24日の競泳は小関選手が100m平泳ぎでリベンジなるか、星選手が得意の女子200mバタフライに出場。そして萩野公介選手、瀬戸大也選手が出場する男子400m個人メドレーが行われます。
水球女子は明日が最終日、シンガポールとの対決をもって、順位が決まります。

韓国の地でメダル争いを繰り広げる選手たちに、明日も大きなご声援をよろしくお願いいたします。

大会公式ホームページはこちら
http://www.incheon2014ag.org/index