【競泳】第91回日本選手権水泳競技大会 競泳競技3日目
3日目の中日を迎えた、東京辰巳国際水泳場で行われている第91回日本選手権水泳競技大会 競泳競技。この日は5種目の準決勝と、6種目の決勝が行われました。
午後、準決勝が始まって2種目め。女子50m自由形準決勝2組目に、勢いのある中学生、池江璃花子選手(ルネサンス亀戸)と、この種目第一人者の内田美希選手(東洋大学)の2人が並んで登場。スタートしてから、一気にスピードに乗ったのは、内田選手でした。25mを過ぎてどんどん勢いに乗る内田選手がタッチした瞬間、会場にどよめきが広がります。
電光掲示板に表示されたのは、24秒97。
時間が止まったと称されることもあった、女子自由形短距離でしたが、昨年日本記録を樹立した勢いそのままに、一気に25秒の壁を突破してさらに日本記録を更新しました。
「タッチして会場がどよめいたので、期待して電光掲示板を見ました。ただ、決勝に向けてスタートの最初の動作や浮き上がり、泳ぎも少し乱れていたので修正するべき点はあります。明日、もっと良い記録を出したいと思います」
400m自由形を制した萩野公介選手(東洋大学)が、2冠をかける男子200m自由形決勝。前半から萩野選手が先行するかと思いきや、周りより身体1つ以上の差をつけて100mを50秒43という驚異的なタイムで折り返したのは、坂田怜央選手(イトマン近大)。しかし、萩野選手は冷静でした。150mで坂田選手に並びかけると、ターン後のバタフライキックで一気に引き離し、最後は独泳でフィニッシュ。1分45秒82で派遣標準記録を突破して優勝を果たしました。
「100mから150mは少し力を抜きましたが、良い泳ぎができました。今の状態で、45秒台なら合格ラインです。うまく身体も使えるようになってきているので、良い状態になってきています。明日の200m個人メドレーは自分のレースをすれば勝てると思いますので、自分に集中して臨みたい」
この日最後の決勝種目だった、女子100m平泳ぎ決勝。「5秒台を出したい」と話していた渡部香生子選手(JSS立石)でしたが、後半に思うように泳ぎが伸びません。それでも、ただひとり6秒台で泳ぐ、1分06秒45で派遣標準記録を突破し、優勝して2冠を達成しました。
「派遣標準記録を切れてほっとしていますが、5秒台を目標としていたので悔しい気持ちもあります。最後、タッチを合わせようとして急いでしまったのが良くなかった。今日勝てて2冠できたので、自信を持って明日のレースにつなげたいと思います」
また、女子200m自由形決勝では、3位ながらも池江選手が1分58秒77の中学新記録を樹立。しかし、ライバルの持田早智選手(ルネサンス幕張)に敗れて涙を見せます。持田選手も1分58秒台で泳ぎ、若手が切磋琢磨してこれからも記録を伸ばしていってほしいところです。
この日の準決勝、1位で明日の決勝にコマを進めたのは、男子200mバタフライの瀬戸大也選手(JSS毛呂山)、女子50m自由形の内田選手、男子50m自由形の塩浦慎理選手(イトマン東進)、女子200m個人メドレーの清水咲子選手(ミキハウス)、男子200m個人メドレーの萩野選手です。
4日目の決勝種目は、上記4種目に加えて、男子50m背泳ぎ、男子50m平泳ぎが行われます。
世界への切符をかけた、熱く、激しい戦いに挑む選手たちに、皆さまの熱いご声援をよろしくお願いいたします。
※50m自由形準決勝で日本新記録を樹立した内田選手
※200m自由形優勝の萩野選手
※100m平泳ぎで優勝した渡部選手
結果詳細はこちら
http://swim.seiko.co.jp/2015/S70701/index.htm
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