【競泳】第16回世界水泳選手権 13日目
連日世界記録が誕生し、会場をわかせているロシア・カザンで行われている第16回世界水泳選手権。昨日の12日目で、日本代表チームは競泳競技だけを残して全競技を終了しています。
13日目は競泳の予選が5種目、準決勝が4種目、そして決勝が5種目が行われます。
女子200mバタフライの予選で「後半のタイムを32秒台でまとめることを意識した」という星奈津美選手は、準決勝でも星選手らしい泳ぎを見せてくれました。
前半100mを予定していた1分00秒中盤で折り返すと、そのままするするっと星選手が周りを少しだけリード。150mをトップでターンしたあとは「少し余力は残していた」ものの、4月の日本選手権で出したタイムを上回る2分06秒36の準決勝1位でフィニッシュ。明日の決勝はセンターコースで迎えることになりました。
「明日の決勝は、メダルを獲得できるチャンスだと思うので、しっかりこのチャンスをものにしたいですね。日本選手権よりタイムが良いのは、調子がしっかりこの大会に合っている証拠。2分05秒台の記録で終わりたいと思います」(星選手)
ダブル表彰台が期待された、男子200mバタフライの決勝。同じ早稲田大学に通う先輩と後輩である瀬戸大也選手と坂井聖人選手が、今大会絶好調のラーズロー・シェー選手(ハンガリー)と、世界チャンピオンのチャド・レクロー(南アフリカ)に挑みます。
前半、積極的に飛ばしていったのは、やはりシェー選手とレクロー選手。それについていくかたちで、瀬戸選手と坂井選手が続きます。
しかし、100mを折り返したあとは瀬戸選手の泳ぎにいつものような伸びがありません。変わって前に出たのは、坂井選手でした。150mを2位で折り返すと、そこから自身も持ち味だと話すラスト50mで粘りを見せます。ですが、坂井選手も疲れが見えた最後の5m、タッチ差にまでもつれ込んだメダル争いに破れてしまい、自己ベストながら3位と0秒14差となる1分54秒24の4位となりました。瀬戸選手は最後まで追い上げることができず、1分55秒16の6位という結果でした。
「タッチして電光掲示板を見たとき、もう悔しさでいっぱいでした。ラスト50mでバテてしまったので、そこは今後の課題だと考えています。ただ、こういう国際大会という大きな舞台で自己ベストが出せたことは大切なことですし、ベスト更新は目標としていたことでもあったので、そこはよかったと思います。本当にあと少しで悔しいですが、良い経験にしていきたいです」(坂井選手)
悔しいレースとなった200mバタフライを終えてすぐ、瀬戸選手は男子200m個人メドレーの準決勝に出場。いつものような元気な姿ではなく、入場から少し表情に不安な様子が浮かんでいます。スタートしてから得意のバタフライで先行することができず、そのまま最後まで波に乗れないままレースは終了。2分00秒05というタイムで準決勝14位となり、決勝進出を逃しました。
「アップしているときは身体の調子とタイムは良かったのですが、レースでいまいち波に乗れないというか、力を出し切ることができない。とにかく終わってしまったことは仕方がないので、まだリレーも400m個人メドレーも残っているので、しっかり気持ちを切り替えて再度立て直せるように努力していきます」(瀬戸選手)
世界のスピードスイマーが集結する、男子100m自由形予選。日本記録保持者として臨んだ中村克選手は「周りを気にして惑わされてしまった」と、後半に追い上げるという自分のレース展開に持っていくことができず、49秒07の全体19位で予選で敗退。一方、「調子は良い」という塩浦慎理選手は、余力を残して48秒84の全体14位で準決勝に進出します。
午後、準決勝で決勝進出に挑んだ塩浦選手でしたが、スタートのミスから前半で大きく出遅れてしまいます。後半に立て直すことはできず、48秒96で準決勝15位となり、目標にしていた決勝には進めませんでした。
競泳も後半戦に入る14日目の午前中は、女子100m自由形、男子200m背泳ぎ、女子200m平泳ぎ、男子200m平泳ぎ、そして女子の4×200mリレーの予選がそれぞれ行われます。午後の決勝には、準決勝を1位で通過した星選手が、女子200mバタフライの決勝で悲願のメダル獲りに挑みます。
来年のリオデジャネイロ五輪を見据え、各国の強豪が出そろう水の祭典・世界水泳選手権で、連日レベルの高い勝負をし続ける代表選手たちへの熱い声援を引き続きよろしくお願いいたします!
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