【競泳・水球・飛込】第91回日本学生選手権水泳競技大会 3日目
大学同士の得点争いも熾烈になってきた、浜松ToBiOで行われている第91回日本学生選手権水泳競技大会(インカレ)は、いよいよ最終日。学生たちの熱い戦いにも終止符が打たれます。
男子100m自由形決勝で、カザン世界水泳選手権代表の中村克選手(早稲田大学)は、前半は坂田怜央選手(近畿大学)に遅れをとりますが、持ち味の後半の伸びは健在。ライバルでもあり、日本代表ではチームメイトでもある塩浦慎理選手(イトマン東進)が持つ大会記録を0秒01上回る、48秒55の大会新記録で優勝を果たしました。
「最初は49秒0くらいだと思っていたんですが、後半はベストラップで泳げたこともあってタイムを見てびっくりしました。48秒台は連発できているので、さらにもう一歩先に進むには、前半を短縮していくことだと考えています」(中村選手)
男子100m背泳ぎは、バタフライでカザン世界水泳選手権代表となっている川本武史選手を始め、江戸勇馬選手、長谷川純矢選手ら中京大学が予選で1、2、3番を独占。決勝でもその強さを見せつけて、川本選手が54秒58で1位、江戸選手が54秒66で2位、そして長谷川選手が54秒69で3位と、中京大学が表彰台を独占する結果となりました。
「2日目の100mバタフライでは、0秒02差で負けてふがいない結果だったので、この100m背泳ぎではなんとしても勝って、先輩たちと表彰台を独占してチームに勢いをつけたかったので本当にうれしいです」(川本選手)
最後の最後までもつれ込んだ男子総合優勝のゆくえは、最終種目の男子800mフリーリレーの結果にゆだねられました。明治大学がトップで、それを9ポイント差で追いかける中京大学、そして3位の日本大学それぞれが決勝に進出。
第1泳者で飛び出したのは、近畿大学の坂田選手と日本大学の小堀勇氣選手でした。小堀選手は1分47秒36で第2泳者の小松巧選手へ。小松選手も200mで2位の実力を見せつけて1分48秒43の1位で第3泳者に引き継ぎます。日本大学を追いかける他大学は横一線の状態から、明治大学の松本克央選手と早稲田大学の坂井聖人選手が1分49秒台で泳いで抜け出します。明治大学に勝ちたい中京大学は少し苦しい展開に。
最後の第4泳者、日本大学は大阪将史選手、明治大学は平井健太選手、早稲田大学は瀬戸大也選手。逃げきりたい大阪選手でしたが、750mで瀬戸選手に捕まりトップを明け渡します。しかし、ラスト50mで粘りを見せた大阪選手は、追いすがる平井選手を振りきり、瀬戸選手を逆転して日本大学が7分18秒01で優勝を果たしました。早稲田大学は7分18秒32で2位、明治大学は7分18秒65で3位となりました。
最後の男女800mフリーリレーで、いちばんの盛り上がりを見せたインカレも全競技を終了。大会を通して日本新記録が1、大会新記録が6誕生しました。
最後には男女の総合優勝チームが発表され、女子は日本体育大学が3連覇、男子は明治大学が86年ぶりとなる優勝を果たしました。
シード獲得校は、以下の通りです。
・男子
優勝:明治大学 354.0点
2位:中京大学 343.0点
3位:日本大学 305.0点
4位:早稲田大学 285.0点
5位:中央大学 257.5点
6位:東洋大学 186.0点
7位:同志社大学 157.0点
8位:日本体育大学 148.5点
・女子
優勝:日本体育大学 463.0点
2位:東洋大学 350.0点
3位:神奈川大学 233.0点
4位:中京大学 231.0点
5位:法政大学 216.5点
6位:明治大学 206.0点
7位:早稲田大学 165.0点
8位:山梨学院大学 143.5点
神奈川県の相模原グリーンプールで開催中の水球競技最終日は、男女の決勝、準決勝が行われました。
男子決勝は、力の差を見せつけた日体大が新潟産大を20ー3で下し、18年連続39回目の選手権を獲得しました。男子3位決定戦は、筑波大が早稲田大に9ー4で勝ち、上位3チームが10月の日本選手権出場権を獲得しました。
連覇を目指す日体大と初出場の秀明大の対戦となっな女子決勝は、カウンターアタックで得点を重ねた秀明大が11ー7で快勝し、初優勝を飾りました。3位決定戦は、ペナルティーシュート戦までもつれ込む接戦の末、早稲田大が東女体大を下しました。
最終順位は以下の通りです。
・男子
優勝:日体大
2位:新潟産大
3位:筑波大
・女子
優勝:秀明大
2位:日体大
3位:早稲田大
インカレ飛込競技もこの日に最終日を迎えます。最終日には、女子3m飛板飛込と男子高飛込の決勝が行われました。
女子3m飛板飛込は、韓国・光州ユニバーシアード大会の代表の馬淵優佳選手(立命館大学)が1本目の105Bでトップを奪うと、2本目の405Cで44.55のミスダイブをした以外は安定した演技を見せつけて269.40で優勝を果たします。馬淵選手と同じく、ユニバーシアード大会代表の榎本遼香選手(筑波大学)は256.50で2位という結果でした。
男子の高飛込決勝では、馬淵選手と同じように大塚千誠選手(日本大学)が1本目からリードを奪い、一度もトップを譲ることなくただひとり400点を越える400.35で優勝を飾りました。
飛込競技もすべてが終わり、男子総合優勝を果たしたのは日本体育大学。今年で5連覇を達成しました。そして、女子は筑波大学が初優勝を果たしました。
世界を見据えたトレーニングに励む大学生たちが、自分のために、チームのために全力を尽くして戦い抜いたインカレ。興奮は覚めやらぬまま大会は終了しました。
ハイレベルな戦いを繰り広げた大学生選手たちへのご声援、ありがとうございました。
※写真1:競泳競技で86年ぶりの男子総合優勝を果たした明治大学
※写真2:競泳競技の女子総合優勝の日本体育大学
※写真3:100m自由形で大会新記録を樹立した中村克選手
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