【飛込】第92回日本選手権水泳競技大会 飛込競技 2日目
東京辰巳国際水泳場で行われている、第92回日本選手権水泳競技大会 飛込競技。2日目のこの日は、男子3m飛板飛込と女子高飛込の2種目の予選、決勝が行われました。
男子3m飛板飛込は、この種目のリオデジャネイロ五輪代表である寺内健選手(ミキハウス)と坂井丞選手(ミキハウス)の大接戦が繰り広げられます。1本目、205Bで75.00をマークして好スタートを切ったのは寺内選手。一方、坂井選手は入水が乱れて405Bは67.50の6位スタートでしたが、2本目の305Bで79.50の高得点をマークしてから徐々に順位を上げていき、4本目を終えたところで1位の寺内選手と同得点で並びます。
勝負が分かれたのは、5本目でした。先の演技順だった寺内選手は、5154Bで安定した演技を見せて76.50をマークし、坂井選手にプレッシャーをかけます。その坂井選手は、プレッシャーをものともせず307Cでほぼ完璧な演技を披露。89.25を獲得して、寺内選手を一気に突き放します。最終6本目は、ふたりとも同じ107Bで同じ得点をマーク。結果、トータル463.20で坂井選手が優勝、寺内選手は450.45で2位となりました。また、3位には要所で70点後半をマークする演技を見せた須山晴貴選手(島根大学)が428.75で入りました。
「外から見た感じと自分の感覚がずれていて、ずっともどかしい気持ちがありました。でも、五輪が終わって3試合目ですが、疲れのあるなかでもこのくらいの得点を出すことができて良かったと思います」(坂井選手)
「助走がすごく良かったのに、飛んだあとの身体が重たくて、演技にスピード感がありませんでした。480点くらいは出せる助走ができていただけに残念です」(寺内選手)
女子高飛込では、佐々木那奈選手(JSS宝塚)と荒井祭里選手(JSS宝塚)の2人が試合を引っ張ります。ともに1本目は405Bを飛び、荒井選手が70.00、佐々木選手が71.40をマーク。2本目はともに50点台でしたが、それでも佐々木選手はトップ、荒井選手が2位を守ります。
試合が動き始めたのは、3本目。305Cを飛んだ荒井選手は水しぶきを上げてしまい、51.80。その隙に、2本目を終えて6位だった板橋美波選手(JSS宝塚)が、3本目の207Cで74.25をマークして2位に浮上。佐々木選手は6243Dで76.80を獲得してトップをキープしましたが、4本目の305Cで入水が乱れて49.00と、得点が伸びず。逆に407Cをきちっと決めて78.40をマークした板橋選手がこの時点で逆転してトップに立ちます。
板橋選手は、最後の5本目の5253Bも84.80というノースプラッシュの演技を見せつけて、トータルは349.95点。板橋選手は、この種目で日本選手権初優勝を果たしました。2位は佐々木選手が324.00で入り、3位には序盤に出遅れてしまいましたが、4、5本目で70点台をマークして追い上げた三上紗也可選手(米子DC)が310.30で入りました。
「予選は失敗が多くて不安が大きかったんですが、3本目から立て直せて良かったと思います。去年までは“優勝しないと”と考えていましたが、今年は“自分が今できることをやればいい”と考え方を変えて臨みました」(板橋選手)
明日は今大会の最終日。男子高飛込の予選と決勝、女子1m飛板飛込と男女の10mシンクロの4種目が行われます。ノースプラッシュを追求し、たった1秒ほどの瞬間にすべてを懸ける飛込競技。選手たちへのあたたかいご声援をお願いします。
※写真1:男子3m飛板飛込で優勝した坂井選手
※写真2:女子高飛込の初優勝に笑顔を見せる板橋選手
※写真3:男子3m飛板飛込で坂井選手に敗れて悔しい2位だった寺内選手
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