2016.11.16

【水球】第10回アジア水泳選手権2016 3日目

14日から始まった第10回アジア水泳選手権も、この日で3日目。アジアナンバーワンを決める戦いは続いています。この日、東京体育館プールで行われたのは水球競技の3日目。それと東京辰巳国際水泳場では、17日から始まる競泳、飛込、シンクロナイズドスイミングそれぞれの公式練習が行われました。

水球競技の女子第1試合はウズベキスタン対タイ。両チームとも静かな立ち上がりから先制を奪ったウズベキスタンがそのまま逃げ切り、7対5でタイを下して今大会1勝目を挙げました。

第2試合は中国対カザフスタンの、全勝同士の戦い。リオデジャネイロ五輪入賞の実績のある中国が先制して、第1ピリオドに2点、第2ピリオドにも2点を奪って試合を優位に進めるかと思われましたが、第2ピリオドにカザフスタンが3点を奪い、1点差に詰め寄ったところで前半終了。後半に再度カザフスタンを突き放すように中国が4点を追加。カザフスタンも2点を挙げますが点差が開いてしまいます。しかし、第4ピリオドは攻めあぐねる中国に対して、一気に攻勢を懸けたカザフスタン。2点を奪って1点差に詰め寄りますが、反撃もここまで。結果、8対7で中国が逃げ切りました。

女子第3試合は、日本対香港の対決。ここまで2連勝で波に乗る日本は、第1ピリオドで7点を獲得。第2ピリオドに入っても攻撃の手を緩めることなく攻め続け、第3ピリオドには4点、第4ピリオドには6点を奪って合計22得点。対する香港は、後半に3点を奪うのが精一杯で、22対3で日本が3勝目を手にしました。

午後から始まった男子の第1試合は、フィリピン対中国。休むことなく攻め続ける中国は、前半だけで14得点を挙げます。フィリピンも強豪である中国に対して臆することなく攻めて、第1、2ピリオドで1点ずつ、そして第3ピリオドで2点、最終第4ピリオドには3点を奪います。ですが、後半に入っても高い攻撃力を見せ続けた中国が、最終的には24点を奪い、結果として7対24で中国が勝利しました。

男子第2試合は香港対イラン。第1ピリオドから点の奪い合いとなったこの試合は、イランが第2ピリオドで5点、第3ピリオドで6点を奪ったことが決定的となり、8対19でイランが勝利しました。

男子第3試合はシンガポール対カザフスタン。第1ピリオドで4点を奪って主導権を握ったカザフスタンが、シンガポールに攻め入る隙を与えずに試合を展開。特にこの試合だけで7得点を挙げたムラト・シャケノフ選手の活躍もあり、1対18でカザフスタンが勝利。グループAの1位を確定させました。

グループBの1位通過を狙う日本は、この日の第4試合でサウジアラビアと対戦。第1ピリオド開始から、チャンスはあるもののゴール前でボールを奪われる場面が続きます。ですが、その沈黙を破ったのは、キャプテン志水祐介選手でした。連続して2点を奪うと、立て続けに足立聖弥選手、吉田拓馬選手、そして荒井陸選手が得点し、第1ピリオドで6点を獲得。第2ピリオドも順調に得点を重ねた日本は、0対10として後半の第3ピリオドを迎えます。
初日のフィリピン戦同様、ゼロゲームかと思われましたが、第3ピリオドにサウジアラビアのハッタン・オライアン選手、ベイダー・アルジェイダー選手が得点します。日本は志水選手、大川慶悟選手、飯田純士選手が3点を追加して差を広げます。
第4ピリオドは両者なかなか得点の入らない展開。日本得意のスピード感溢れるプレイが見られなくなってきてしまい、大本洋嗣ヘッドコーチの檄が入ります。その檄に応えるように、高田充選手、稲葉航平選手、吉田拓馬選手といった新加入の選手たちがゴールを奪い、試合終了。3対16で日本が勝利し、これでグループBの1位通貨が決定しました。

「後半、若いメンバー中心で臨んだのですが、イージーなミスが目立ちました。勝ちはしましたが、内容が悪すぎました。世界では1回のミスが命取りになります。そのことをしっかりと伝え、明日は気持ちを締め直して臨みます」(大本ヘッドコーチ)

男子はこの日でリーグ戦が終了。グループA、Bともに順位が決まりました。この結果により、カザフスタン対フィリピン、シンガポール対中国、イラン対サウジアラビア、そして香港対日本と、17日から始まるトーナメント戦の組み合わせも決定しました。

そして、東京辰巳国際水泳場では17日から始まるレースに向けた公式練習に、競泳、飛込、シンクロ3競技の日本代表選手たちが姿を現しました。それぞれ17日からの試合に向けて、最終確認を行っていました。

「最初の種目が400m個人メドレーなので、予選から良い泳ぎをしてチームに勢いをつけたいと思います。今回はワールドカップと違い、1日1種目なので、気持ち的にはかなり楽ですが、1本1本、集中して臨みます」(瀬戸大也選手)

「出場する全種目でメダル獲得を目指します。同じスプリント種目で大内紗雪選手も代表に入ってきてくれましたが、負けたくない存在ですし、お互いに良い結果を出したいと思います」(池江璃花子選手)

17日には、水球は4日目を迎えて女子は3試合行われ、男子はトーナメント戦が開始します。そして競泳、飛込、シンクロもそれぞれ競技を開始。ますます見どころが増えていく、アジア水泳選手権。

アジアナンバーワンを懸けた戦いに臨む選手たちへのご声援をよろしくお願いします。

※写真1:きっちりとシュートを決めてチームを鼓舞する曲山紫乃キャプテン
※写真2:男子はゴール前で幾度となく激しい攻防が繰り広げられた
※写真3:“ワンパ”で気合いを入れる競泳日本代表選手たち

リザルトは大会公式HPから
http://www.asc2016tokyo.org/index.html

インターネット生放送はこちらから
https://abemafresh.tv/japanopen