【競泳・飛込・水球・シンクロ】第10回アジア水泳選手権2016 6日目
14日から開幕した第10回アジア水泳選手権は、いよいよ6日目に突入。アジアナンバーワンを決める熱戦が連日繰り広げられています。
この日の競泳競技は、大会新記録が6個誕生。4年間でアジアの水泳レベルが大きく成長していることを証明するレースが続いています。
男子200m平泳ぎでは、100mで自己ベストを出して優勝した渡辺一平選手(日本)が好調。前半を1分01秒76で折り返し、さらに150mの通過は世界記録から0秒2に迫る1分34秒98。ラスト50mはさすがに疲れから失速しましたが、それでも2分08秒19というレベルの高い記録で大会新記録を樹立。100mと合わせて2冠を達成しました。
「ウエイトも始めましたし、トレーニングもしっかり行っている最中なので、身体に筋肉痛が残っている状態ではありました。それでも8秒台が出せたのは、次につながる良いレースだったと思います。年末年始は、しっかりと泳ぎ込むこと、それと技術の向上を課題に取り組んでいきます」(渡辺選手)
女子100mバタフライを57秒46で制したのは、池江璃花子選手(日本)。これで50mの自由形とバタフライと合わせて個人種目で3冠を達成します。100m自由形では2位、4×100m、4×200mリレーでもメダルを獲得し、最終日は4×100mメドレーリレーに出場予定。大会前に話した「出場する種目すべてでメダルを獲りたい」という目標達成に向けて気合いも十分です。
「56秒台が五輪以来出せていないので、できれば出したかったんですが、最低限の目標としていた57秒台は出せたのでうれしいです。以前からどんな試合でも全力で泳ぐ、ということをやってきたので、それが結果を残せていることにつながっていると思います。最後のメドレーリレーもメダルを獲って終わりたいと思います」(池江選手)
男子10mシンクロダイブと女子3m飛板飛込が行われた飛込競技。男子10mシンクロダイブに出場した大久保柊選手、金子舜汰選手ペア(日本)は、1本目から安定した演技を見せつつ、5本目の407Cではトップの中国ペアを上回る70.08をマークする演技を見せて、トータル362.61で2位に入ります。
女子3m飛板飛込には、リオデジャネイロ五輪代表の板橋美波選手(日本)と、中学1年生で代表入りを果たした金戸凜選手(日本)の2人が出場。「飛板の練習はあまりできていなかった」と話す板橋選手は、少し入水が乱れつつもまとまった演技を披露。トータル291.30でしっかりと3位をキープして表彰台を獲得しました。金戸選手は3本目の205Cで61.60を獲得するなど随所に光る演技をしますが、惜しくも表彰台に届かず4位。演技にも金戸選手本人は納得のいかない部分もある様子。まだまだ可能性を秘めた姿を見せてくれました。
「5本のうち、3本は納得いく演技ができましたが、3本目の305B、5本目の107Bは練習してきたことができませんでした。特に最後の5本目はもっと決められたと思うので、次の試合に向けて気持ちを切り替えていきます」(板橋選手)
シンクロナイズドスイミングは、ソロのフリールーティンとチームのフリールーティンがそれぞれ行われました。ソロでは、乾友紀子選手(日本)がリオデジャネイロ五輪を経験したことで、ひと回り大きく成長した姿を披露。ひとつ一つの技から今までとは異なる雰囲気を発し、周囲を圧倒するような貫禄の演技を見せて、92.1000で優勝を果たしました。
「このプログラムは長く泳いでいるので、自分に染みついているところがあります。だからこそ良いときの演技の感覚を知っているので、そこには届いていないことは分かりますが、それでも今、曲に感情を込めて泳ぐことができました」(乾選手)
チームでは、半分近くが新メンバーという状態でもきっちりと同調性を保った演技を見せて、92.9000で優勝を果たします。チームを率いる井村雅代ヘッドコーチは、「本当は93点台に乗ってほしかったですね。まだ泳ぎの能力が低い選手もいますが、それは鍛えれば伸びる部分だと信じています。しっかりこれから鍛えていきたいと思います」と話しました。
東京体育館プールで14日から行われている水球競技も、残り試合も少なくなりました。この日は、女子が3試合、男子は下位の順位決定戦となる2試合が行われました。
女子日本代表は、シンガポールと対戦。前日のカザフスタン戦に勝利した勢いそのままに、第1ピリオドから攻勢に出た日本は、一挙8点を奪い取ります。その後も着実に点を積み重ねていき、最終的には2対21でシンガポールに快勝。これで日本は、最終日に中国戦を残すのみ。中国も、この日の第1試合でウズベキスタンに勝利し、全勝をキープ。中国対日本の全勝対決を持って、女子水球のアジアナンバーワンが決定します。
水泳のアジアナンバーワンを決める熱戦が続くアジア水泳選手権も、20日がとうとう最終日になります。
し烈な戦いに臨む選手たちへのご声援をよろしくお願いします。
※写真1:100m、200m平泳ぎで2冠を果たした渡辺選手
※写真2:高飛込に続いて3m飛板飛込でも表彰台を獲得した板橋選手
※写真3:ソロで迫力ある演技を披露する乾選手
リザルトは公式HPから
http://www.asc2016tokyo.org/index.html
水球競技はこちらで試合を視聴できます
https://abemafresh.tv/japanopen