【競泳】第13回世界水泳選手権(25m) 4日目
後半戦を迎えた、カナダ・ウィンザーでの第13回世界水泳選手権(25m)。この日に行われる決勝種目は全部で8種目。そのうち、6種目で7個のメダルを獲得。まさにメダルラッシュの一日でした。
最初の決勝種目は、松井浩亮選手、伊藤健太選手、塩浦慎理選手、古賀淳也選手の4人で臨む男子4×50mリレー。第1泳者の松井選手は21秒81で引き継ぎ、伊藤選手が20秒96で5位に浮上します。第3泳者の塩浦選手は20秒60で周りとの差を一気に詰め、アンカーの古賀選手は、175mのターンではトップに並びかけ、21秒14でフィニッシュした古賀選手。トータル1分24秒51の短水路日本新記録で銅メダルを獲得しました。
そこで勢いづいたか、続く女子50mバタフライ決勝に出場した池江璃花子選手は、コンマ数秒の戦いを最後のタッチで制し、25秒32でフィニッシュ。こちらも短水路日本新記録で3位に入り、個人種目での世界大会初のメダルを手にします。
「タッチして、スタート台横のランプがついたのを見て、すごくうれしかったです。ベストで日本新記録だったこともすごくうれしかったですし、明日の100mバタフライにつながると思います」(池江選手)
さらにメダルラッシュは続きます。男子100m個人メドレー決勝は、瀬戸大也選手と塩浦選手がセンターレーンで泳ぎました。前半の50mは、塩浦選手が5位、瀬戸選手が6位でしたが、瀬戸選手は平泳ぎで一気に差を詰めて、52秒01で2位に入ります。塩浦選手は得意の最後の自由形で追い上げて、リレーに続いて3位表彰台を獲得しました。
2年前の同大会では惜しくもメダルを逃してしまった女子400m自由形で、「今年はメダルを獲りにきました」と予選後に話していた五十嵐千尋選手。スタートから良い飛び出しを見せて最初の50mをトップで折り返し、そこからはハンガリーのカティンカ・ホッスー選手と我慢のレース。そしてラスト50m、8人のなかでただひとり28秒台のラップタイムを刻み、3分59秒41の短水路日本新記録を樹立。そして、2年前の雪辱を果たす銅メダルを獲得しました。
そして、待望の金メダルが誕生したのは、男子50m背泳ぎ決勝でした。準決勝をただひとり22秒台で通過した古賀選手。スタートして浮き上がったところであまり前に出られませんでしたが、ターン後にするすると伸びてきて、最後は頭ひとつのリードでフィニッシュ。22秒85で優勝を果たしました。
「タイムを準決勝より落としてしまったのは残念ですが、勝ちにこだわったので7年ぶりの金メダルが獲れて本当にうれしいです。記録が出なかった7年間、紆余曲折ありましたが、チャンスがあると信じて努力し続ければ、その努力は実るということを証明できて良かったです」(古賀選手)
この日最後の決勝種目は、リオデジャネイロ五輪でもメダルを獲得した男子4×200mリレー。小堀勇氣選手、瀬戸選手、天井翼選手、松本克央選手の順番で挑みます。第1泳者の小堀選手は、安定感のある泳ぎを見せて1分43秒97の3位で、瀬戸選手に引き継ぎます。調子がだんだん上向いてきている瀬戸選手は、前半から積極的に飛ばして49秒84で折り返し、後半も粘り強い泳ぎを見せて1分42秒54で泳ぎ切ります。第3泳者の天井選手は、予選よりも記録を上げる1分44秒11で、アンカーの松本選手にバトンを託します。3人の想いを受け取った松本選手は、周りの選手もスピードのある選手が多く、750mをターンしたところで4位まで順位を落としてしまいますが、ラスト50mで溜めた力を一気に爆発させて1分42秒92で泳ぎ、3位銅メダルをもぎ取りました。記録もトータル6分53秒54で、予選の記録を4秒近く縮める短水路日本新記録で、4日目を締めくくりました。
「力を持っている4人なので、最後まで諦めない気持ちを持って泳ぎ切りました」(小堀選手)
「五輪出もメダルを獲っている種目ですし、世界大会でメダル獲得を継続していきたかったので良かったです」(瀬戸選手)
「うれしいのがいちばんにあります。今日のメダルラッシュの流れに乗れて良かったと思っています」(天井選手)
「このような場でアンカーを任されてとても良い経験になりましたし、メダルが獲れたことは、自信につながりました」(松本選手)
ほか、代表選手たちの結果は以下の通りです。
・女子400m自由形 決勝
高野綾選手:4分05秒95 8位
・男子50mバタフライ 準決勝
川本武史選手:22秒74 7位決勝進出
・女子100m平泳ぎ 準決勝
寺村美穂選手:1分05秒03 4位決勝進出
関口美咲選手:1分05秒94 15位
明日も世界を舞台に戦うトビウオジャパンの選手たちにご声援をよろしくお願いします。
※写真1:『センターポールに日の丸を』掲げた50m背泳ぎの古賀選手の表彰式
※写真2:池江選手は50mバタフライで銅メダルと分かり笑顔で歓声に応える
※写真3:この日の最後もメダルで締めくくった4×200mリレーメンバー
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