【競泳】第13回世界水泳選手権（25m） 5日目
大会も残り2日となった第13回世界水泳選手権（25m）。カナダ・ウィンザーには雪もちらつき、外気はかなり冷え込んでいますが、会場のWFCUでは熱戦が繰り広げられています。
大会4日目のメダルラッシュで勢いをもらったトビウオジャパンは、5日目にも金メダルが誕生しました。
2012年、2014年の世界水泳選手権（25m）2大会連続で男子400m個人メドレーを制している瀬戸大也選手。「最低限でも3連覇」と気合いを入れて今大会に臨んでいましたが、予選後は「少し身体が重たかったですね。決勝は背泳ぎ、平泳ぎが勝負のポイント」と調子が上がりきらない様子。
その決勝レース、バタフライは世界記録を上回るペースでターンし、背泳ぎでトップに立った瀬戸選手。世界記録からは遅れてしまいますが、平泳ぎで周囲との差を広げ、最後の自由形に入ってもその差は詰まることなく、周りに身体ひとつ分ほどのリードを保ったままフィニッシュ。3分59秒24で大会3連覇となる金メダルを獲得しました。
「4年前、最初にこの大会を制したタイムより遅いですし、目標の世界記録にも届かず、タイムをまとめることができなかったんですが、今は素直に3連覇を喜びたいです。また夏は長水路の世界水泳選手権での大会3連覇もかかっていますから、少し休んで、またコツコツと地味なトレーニングを頑張って積み重ねていきます」（瀬戸選手）
男子4×50mメドレーリレーは古賀淳也選手、山中祥貴選手、川本武史選手、伊藤健太選手で臨み、残念ながらメダルにはあと0秒13届きませんでしたが、1分32秒62（古賀選手 22秒98・山中選手 26秒63・川本選手 22秒15・伊藤選手 20秒86） の短水路日本新記録を樹立しました。
「ターン後、少し焦ってしまったのもあってタイムが出せなくて悔しいです。そこを冷静にいけたらもう少し勝負ができたと思います」（古賀選手）
「メダルを狙っていただけに、自分もタイムを予選より落としてしまって悔しい気持ちでいっぱいです」（山中選手）
「表彰台を狙っていたので悔しいです。明日もメドレーリレーがあるので、気持ちを切り替えて臨みます」（川本選手）
「僕をメンバーに選んでいただけたので、何とか結果で恩返しを、と思っていましたが、足りませんでした。ただ、短距離でも世界と戦えることは証明できたと思っています」（伊藤選手）
また、この日最後の決勝種目だった女子4×200mリレーでも、青木智美選手、五十嵐千尋選手、高野綾選手、そして池江璃花子選手の4人が力を合わせ、2年前のこの大会で樹立した短水路日本記録を更新。7分41秒97（青木選手 1分56秒49・五十嵐選手 1分54秒93・高野選手 1分56秒73・池江選手 1分53秒82）で5位入賞を果たしました。
池江選手は、この日100mバタフライの準決勝を56秒68で泳ぎ、3位で決勝進出を決めた約10分後、今度は女子50m自由形の準決勝に出場。それでも短水路日本高校新記録となる24秒42で泳ぎ切ります。50m自由形は13位で決勝進出を逃しましたが、最後の4×200mリレーも含めてこの日は3種目を連続して泳ぐハードなスケジュールをこなしきりました。
「リレーは日本記録を更新できてすごくうれしかったです。バタフライでは浮き上がりに反省点が見えたので、明日しっかり準備して決勝に臨みます。そのすぐあとの50m自由形は、スタートは良かったんですが、後半に失速してしまいました。もっと体力を上げていかないといけないと感じています」（池江選手）
ほか、代表選手たちの結果は以下の通りです。
・女子200m個人メドレー 決勝
寺村美穂選手：2分08秒47 5位
大橋悠依選手：2分08秒89 7位
・男子50mバタフライ決勝
川本武史選手：22秒84 8位
・男子400m個人メドレー 決勝
藤森丈晴選手：4分04秒96 7位
・女子100m平泳ぎ 決勝
寺村美穂選手：1分05秒23 7位
・男子100m自由形 準決勝
塩浦慎理選手：46秒77 3位 決勝進出
・女子100mバタフライ 準決勝
池江璃花子選手：56秒68 3位 決勝進出
小林明日香選手：58秒28 16位
・女子50m自由形 準決勝
池江璃花子選手：24秒24 13位 短水路日本高校新記録
大内紗雪選手：24秒58 15位
2016年を締めくくる今大会も、明日がいよいよ最終日です。明日も世界を舞台に戦うトビウオジャパンの選手たちにご声援をよろしくお願いします。
※写真1:400m個人メドレーで大会3連覇を成し遂げた瀬戸選手
※写真2:センターポールに日の丸が掲げられたのは今大会で2回目
※写真3:女子4×200mリレーで短水路日本新記録を樹立したメンバーたち
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