【競泳】第13回世界水泳選手権(25m) 6日目
6日間の日程で開催され、連日熱戦が続いていたカナダ・ウィンザーでの第13回世界水泳選手権(25m)もとうとう最終日を迎えました。
ここまで金メダル2個、銀メダル1個、銅メダル8個を獲得し、すでに前回大会のメダル数を越える活躍を見せてくれているトビウオジャパン。最終日もメダル獲得を目指して、リレー3種目、個人4種目に挑みます。
この日最初にメダルを獲得したのは、男子100m自由形の塩浦慎理選手でした。前半を22秒24の2位で折り返すと、75mのターン後にはトップのシモナス・ビリス選手(リトアニア)に並び、そのまま2人がなだれ込んでフィニッシュ。結果はビリス選手が46秒58、塩浦選手は46秒59。たった100分の1秒差で敗れはしましたが、短水路日本新記録、短水路アジア新記録で銀メダルを獲得しました。
「勝てなかったことに悔しさは残りますが、素直に表彰台に上れたのはうれしいです。それに、2年前は決勝に残ることがいっぱいいっぱいだったことを考えれば、決勝でタイムも上げられましたし、2年前よりも成長できていることを実感しています」(塩浦選手)
その勢いで、男子200m背泳ぎ決勝に出場した金子雅紀選手は、周りが前半から飛ばすなかで4位につけてレースを展開します。そしてラスト50m、得意のバサロキックからスピードに乗った泳ぎでひとつ順位を上げて、1分49秒18で3位となりました。
「自己ベストを更新して日本記録、という目標は達成できませんでしたが、世界大会でのメダルははじめてなので素直にうれしいです。徐々にスピード感覚も出てきているので、これを来年の日本選手権につなげていきたいと思います」(金子選手)
さらにメダルを獲得したのは、今大会で短水路日本新、高校新を連発している池江璃花子選手。女子100mバタフライの決勝、前半は26秒32の4位で折り返し、後半も粘り強いレースを展開。55秒64の短水路日本新記録を樹立して、個人としては50mバタフライに続いて銅メダルを獲得しました。
「ワールドカップでは記録を出せなくて悔しかったので、今回55秒台の日本新記録を出せてうれしいです。今大会は、すべての種目で決勝に残る、という目標で臨みました。50mの自由形は厳しかったんですが、自己ベストも出せましたし、リレーもたくさん出場して良い経験ができたと思っています」(池江選手)
男子4×100mメドレーリレーは、古賀淳也選手、山中祥貴選手、川本武史選手、塩浦慎理選手の4人で臨みました。第1泳者の古賀選手は50秒26で引き継ぎ、山中選手も前半から積極的に攻める泳ぎで57秒57をマークして、第3泳者の川本選手へ。その川本選手は50秒02でアンカーの塩浦選手にバトンを渡し、最後は46秒86で塩浦選手が泳ぎ切り、トータル3分24秒71で4位という結果が表示されます。
しかし、アメリカが失格という知らせに選手たちも驚きながら、繰り上がりで3位銅メダルを手にしました。
メダルを獲得した男子に続き表彰台を狙う、今大会最終レースとなった女子4×100mメドレーリレーに出場した、諸貫瑛美選手、寺村美穂選手、池江選手と青木智美選手。諸貫選手は58秒25の7位で引き継ぎますが、寺村選手が1分03秒56という好タイムで泳ぎ、5位に浮上。池江選手が55秒43でさらに順位を2位まで引き上げ、最後の青木選手へバトンタッチ。今大会の自由形ファイナリストたちが出そろうアンカー勝負で青木選手も粘り、53秒04で泳ぎ切ります。結果4位とメダルは獲得できませんでしたが、トータル3分50秒28の短水路日本新記録を樹立して、今大会を締めくくりました。
ほか、代表選手たちの結果は以下の通りです。
・女子4×50mリレー 決勝
日本:1分39秒79 8位
(大内紗雪選手 24秒58・山根優衣選手 24秒78・青木智美選手 24秒95・小林明日香選手 25秒48)
・女子200m平泳ぎ 決勝
石田華子選手:2分20秒81 7位
・男子200m背泳ぎ 決勝
松原颯選手:1分52秒16 7位
この大会通して、古賀選手、瀬戸大也選手の金メダルが2個、銀メダルが2個、銅メダルが11個の合計15個のメダルを獲得。リオデジャネイロ五輪からはじまった大きな、大きな2016年シーズンに終わりを告げました。
世界を相手に戦うトビウオジャパンの選手たちへのご声援、ありがとうございました。また2017年、新たなステージに進む選手たちの応援をよろしくお願いします。
※写真1:自由形短距離で待望のメダルを獲得した塩浦選手
※写真2:今大会リレーも含めて大車輪の活躍を見せた池江選手
※写真3:金子選手は夏につながる銅メダルを獲得
リザルトはこちら
http://www.omegatiming.com/Competition?id=000110000DFFFFFFFFFFFFFFFFFFFFFF&sport=AQ&year=2016
トビウオジャパンジャーナルはこちら
http://tobiuojapan.org