2016.08.11

【競泳・水球】リオデジャネイロ五輪 6日目

星奈津美選手のメダルから一夜明け、いよいよ終盤戦のブラジル・リオデジャネイロで行われている第31回オリンピック競技大会。

6日目を迎えた競泳競技では、さらに2人のメダリストが誕生しました。

女子200m平泳ぎ決勝に登場したのは、金藤理絵選手。2008年の北京五輪から8年間、何度も引退を考えたという金藤選手でしたが、その努力がとうとう実を結びました。
最初の50mは5位でターンしますが、落ち着いた大きな泳ぎで焦りは全く見えません。じりじりと順位を上げていった金藤選手は、100mでは1分08秒26の2位で折り返し、150mではトップに立ちます。ここからラスト50mが圧巻でした。全く他を寄せ付けない泳ぎで、グングンとスピードアップ。最後の50mのラップタイムは、36秒07。決勝を泳いだ8人の選手のなかで、誰よりも速く泳ぎ切って2分20秒30で優勝。夢にまで見た世界大会での初のメダルは、金色に輝く最高のメダルとなりました。

「まだ信じられないんですが、加藤(健志)コーチを信じて競技を続けてきて、本当に良かったです。表彰式で、国を超えてたくさんの人たちの声が祝福してくれたことがうれしくて、やっとうれしいという気持ちがでてきました」(金藤選手)

その1時間後、2つ目の金メダルを目指して男子200m個人メドレーに挑んだ萩野公介選手。そしてもうひとり、藤森太将選手もマイケル・フェルプス選手(アメリカ)とライアン・ロクテ選手(アメリカ)に、萩野選手とともに立ち向かいます。
前半飛び出したのは、フェルプス選手とロクテ選手。100mを折り返してから、萩野選手と藤森選手は平泳ぎで追い上げを図ります。そこで4位に上がったのは、藤森選手。萩野選手は、藤森選手から0秒62遅れる5位で最後の自由形に入ります。疲れ知らずのフェルプス選手は独走態勢に入りますが、疲れが見えたロクテ選手を萩野選手、藤森選手が捉えます。最後の5mでは萩野選手が2位争いを抜け出しますが、藤森選手は3番手争いでタッチ勝負にもつれ込みます。
結果は、萩野選手が1分56秒61の2位で銀メダルを獲得。藤森選手は3位争いに0秒16差で敗れて4位。しかし、1分57秒21の自己ベストを更新しました。

「スピードがあまり出なかったので不安はありました。でも、もう考えていても仕方がないので、フェルプス選手やロクテ選手、地元ブラジルのティアゴ・ペレイラ選手たちと戦える喜びを噛みしめて泳ごうと思って臨みました。本当はもっと良い勝負がしたかったです。今は、素直に疲れました」(萩野選手)

「あと少しでメダルだったので、悔しいです。僕はこの1本しかないので、覚悟を決めて泳ぎました。夢の舞台で泳がせてもらったコーチでもあり父(藤森善弘コーチ)に感謝したいと思います」(藤森選手)

2大会連続でのメダル獲得に挑んだ入江陵介選手は、男子200m背泳ぎ決勝に出場。しかし、持ち味の後半の伸びを生かしきることができずに1分56秒36の8位となりました。この日、唯一準決勝に進んだのは、男子50m自由形の塩浦慎理選手。日本記録更新を目標に臨みましたが、あと一歩届かず。22秒18の16位となり、準決勝で敗退となりました。

そのほかの結果は以下の通りです。
・男子50m自由形予選 中村克選手 22秒13 18位
・男子100mバタフライ予選 藤井拓郎選手 52秒36 20位
・女子200m背泳ぎ予選 酒井夏海選手 2分13秒99 26位

競泳競技の予選、準決勝のレースは、明日が最後になります。その予選に登場するのは、女子50m自由形の池江璃花子選手と松本弥生選手です。ほか、男子1500m自由形の予選が行われ、そして五輪最後を締めくくるレースとなる、男女の4×100mメドレーリレー予選が行われます。

水球競技は、第4戦目を迎えました。
その相手は、強豪ハンガリー。2013年のスペイン・バルセロナ世界水泳選手権で優勝しているチームです。

そのハンガリーに先制点を奪われる展開でスタートした日本ですが、すぐに大川慶悟選手がゴールを奪い返し、同点に追いつきます。しかし、ここからがやはり強豪ハンガリーでした。4連続得点を日本から奪い、1対5としたところで第1ピリオドが終了。第2ピリオドに入ってもハンガリーの勢いは止まらず、さらに3点を追加して1対8とリードを広げます。
対する日本は、エース竹井昂司選手のゴールでハンガリーの連続得点をストップさせますが、そのあとも点を重ねたハンガリーが3対11と日本に8点差をつけたところで前半が終了。
何とか反撃に転じたい日本でしたが、第3、第4ピリオドも終始ハンガリーに圧倒されてしまいます。結果、7対17でハンガリーが勝利。日本はこれで予選リーグ4敗目を喫しました。

水球競技は、日本時間15日(月)の午前7時30分から行われるセルビア戦が予選リーグの最終戦となります。

世界最高峰の舞台で、最高の戦いを繰り広げる選手たち。『センターポールに日の丸を』のスローガンを胸に、世界で戦い続ける選手たちに引き続きご声援をよろしくお願いします。

※写真:フォート・キシモト

リザルトはこちら
https://www.rio2016.com/en/swimming-schedule-and-results/day-11