2016.08.15

【飛込・水球・シンクロ・OWS】リオデジャネイロ五輪 9日目

ブラジル・リオデジャネイロで行われている、第31回オリンピック競技大会。
水泳競技8日目の現地時間の8月14日に競泳競技は終わりましたが、まだまだ水泳競技は続きます。

この日は水球競技の予選リーグ最終戦となる、セルビア戦が行われ、さらにシンクロナイズドスイミングのテクニカルルーティン、そして飛込競技の男子3m飛板飛込予選に加え、OWS(マラソンスイミング)の女子10kmが行われました。

2015年の世界チャンピオンであるセルビアとの対戦を迎えた水球日本代表。
格上相手ではありましたが、第1ピリオドに先制点を奪ったのは日本。大川慶悟選手のゴールでした。その後も竹井昂司選手が2ゴールを連続で奪うなど得点を重ねて行く堂々とした戦いぶりを見せ、第1ピリオドは日本が3点リードする、5対2で終了します。
第2ピリオドに入ると両者全力でぶつかり合うプレーが続き、6分が経過するまでゴールが決まらないラリーが続きます。試合が動いたのは、残り2分になったところでした。セルビアが1点を追加し、そこから3連続得点を日本から奪い、前半を5対5の同点で折り返すことになりました。
後半、第3ピリオドからはセルビアが猛攻を開始し、一気に4点を追加。日本も2点を返しますが、7対9でセルビアが2点リードした状態で第4ピリオドに突入。最後も順調に得点を重ねるセルビアに対し、攻めあぐねる日本は1点を追加することが精一杯でした。結果、8対12でセルビアが勝利を収めました。
今まではダブルスコア以上で負けていた相手に、一度でもリードを奪った日本は確実に成長を続けています。5戦全敗で終了し、苦い思いをした32年ぶりの五輪ではありましたが、確実に成長した姿を4年後の東京五輪はもちろん、来年のハンガリー・ブダペストで行われる世界水泳選手権でも活躍してくれることでしょう。

シンクロナイズドスイミングのテクニカルルーティンに出場する、乾友紀子選手、三井梨紗子選手ペア。前日に行われたフリールーティン予選ではライバルのウクライナとスペインを上回っており、調子の良さを伺わせました。
7番目の演技順で登場した乾選手、三井選手ペアは、魔法をテーマにした演技で前半から勢いのある構成で攻めます。後半に入って、少し疲れからか同調性が乱れてしまう部分があり、思っているよりも得点を落としてしまいますが、それでも93.1214を獲得します。
ライバルのウクライナは93.1358で、乾選手、三井選手ペアをわずか0.0144上回る得点を獲得します。
最終的には、翌日に行われるフリールーティン決勝の得点と、この日のテクニカルルーティンの得点の合計で順位が決定します。乾選手、三井選手は前日のフリールーティン予選ではウクライナを上回る演技を見せていますが、それでも油断は禁物。気を引き締めて、デュエットの最終戦に挑みます。

飛込競技では、男子3m飛板飛込の予選に寺内健選手と坂井丞選手の2選手が登場。
寺内選手は1本目の205Bを、坂井選手は405Bを1本目に飛び、それぞれ順調に演技を決めます。ところが、悪夢は2本目に待ち受けていました。選手たちに強風が襲いかかり、多くの選手が演技を乱してしまいます。寺内選手、坂井選手の順番になっても、強風は収まりません。寺内選手は演技を乱されてしまい、305Bの入水で背中を打ちつけるミスダイブとなってしまいます。得点は、18.00。あまりに強風が収まらなかったために、会場からも大ブーイングが起こります。馬淵崇英ヘッドコーチもジャッジに抗議をしますが受け入れられることはありませんでした。
しかし、寺内選手は諦めません。その後の4本は、すべて70点越えの演技を見せ、その度に会場からは割れんばかりの拍手がわき起こりました。寺内選手は、トータル380.85の20位。予選突破ラインの18位までは9.05ポイントとわずかの差で準決勝進出を逃してしまいました。坂井選手も2本目のミスが響き、トータル373.70の22位。坂井選手も惜しくも準決勝進出を逃しました。

OWS(マラソンスイミング)の女子10kmには、2大会連続で貴田裕美選手が出場。北京五輪から正式種目として行われることになったマラソンスイミングでしたが、海で行われるのは今大会がはじめてとなります。
1周、2.48kmの周回コースを4周して争われます。
貴田選手はスタートから冷静にレースを進め、前半は第1パックでレースを展開します。パックがばらけ始めても、貴田選手は自分のペースを守り、辛抱のレースを続けます。19位で迎えた最終ラップ、周囲の選手たちと同調するように貴田選手もラストスパートをかけます。激しい競り合いのなか、貴田選手も順位を上げて12位でフィニッシュしました。ここ数年でスピード化が進み、スピードも全体のレベルもどんどん上がっているOWSにおいて、貴田選手も果敢に挑み、結果を残してくれました。

厳しい結果とうれしい結果の両方が入り乱れる、水泳競技の9日目。10日目にはシンクロナイズドスイミングのフリールーティン決勝が行われます。2大会ぶりとなる、メダル獲得に挑みます。また、OWSは男子10kmに平井康翔選手が出場します。

世界最高峰の舞台で、最高の戦いを繰り広げる選手たちに、引き続きご声援をよろしくお願いします。

※写真:フォート・キシモト

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https://www.rio2016.com/en/schedule-and-results