2016.09.10

【競泳・飛込】第71回国民体育大会水泳競技大会 競泳・飛込競技 2日目

9日に始まった、第71回国民体育大会水泳競技大会の競泳競技と飛込競技は、2日目を迎えました。

この日、競泳会場である岩手県・盛岡市総合プールをわかせたのは、16歳の池江璃花子選手(東京)でした。

少年女子B50m自由形に出場した池江選手は、「日本記録を狙う」と明言していたとおり、スタートから一気に抜け出すと、そのままスピードは衰えずにフィニッシュ。電光掲示板には『24秒67』が表示され、日本新記録、そして世界ジュニア記録も更新して優勝しました。

「自己ベストで日本記録が出てうれしいです。予選は全力で泳いだ感覚はなかったのに25秒2というタイムだったので、決勝はもっと伸びると思っていて、そのとおりに記録が出せて良かったです。たくさんの方々が応援に来てくださっていて、皆さんに今日は来て良かった、と思ってもらえたらうれしいです」(池江選手)

その池江選手と、自由形短距離で常に争っている内田美希選手(群馬)は成年女子100m自由形に出場。こちらも前半から抜け出して54秒17の大会新記録で、負けじと優勝を飾りました。

少年男子A100m自由形では、ただひとり49秒台で泳いだ溝畑樹蘭選手(兵庫)が、49秒72の大会新記録で優勝を果たします。また、この日の最初の決勝種目だった少年女子A400m個人メドレーでは、牧野紘子選手(東京)が4分39秒47の大会記録を樹立。さらに成年男子100m平泳ぎで小関也朱篤選手(山形)が、59秒87の大会新記録で優勝。

この日は日本記録を含めて5つの新記録が誕生しました。そのうち3つが高校生が樹立した記録。若手が連日活躍を見せてくれています。

飛込競技は、少年女子3m飛板飛込と少年男子高飛込、成年男子3m飛板飛込の3種目が行われました。

少年女子3m飛板飛込は、高飛込でリオデジャネイロ五輪に出場した板橋美波選手(兵庫)が出場。1本目の5152Bで66.00を獲得してトップに立つと、2本目移行も安定した演技を披露。最後までトップを守ってトータル317.25で優勝を果たしました。

「内容は良くなかったんですが、結果としては良かったと思います。しばらく板飛込の練習をしていなかったのもあって感覚がずれていたんですが、2、3週間で感覚をある程度取り戻せて良かったです」(板橋選手)

少年男子高飛込では、西田玲雄選手(大阪)が、1本目の307Cでまさかのミスダイブ。得点は42.50の13位スタートとなってしまいますが、2本目の207Cで70.95を獲得すると、その後は危なげない演技を披露し、4、5、6本目は80点オーバーをキープ。トータル425.75で、西田選手が13位からの逆転優勝を果たしました。

成年男子3m飛板飛込は、リオデジャネイロ五輪代表の坂井丞選手(神奈川)と寺内健選手(兵庫)が出場。最初にリードしたのは、坂井選手。1本目の405Bで72.00を獲得。寺内選手は205Bで70.50の3位スタートでした。

しかし、これで終わらないのが坂井選手と寺内選手の攻防です。2本目の305Bで82.50を獲得した寺内選手がトップに立つと、3本目には5154Bで91.80の高得点をマークした坂井選手がトップを奪い返します。4本目を終えても順位は変わりませんでしたが、坂井選手が5本目の307Cで75.25と、決してミスダイブではない演技ではあったものの、寺内選手が5154Bで83.30をマークして再び逆転。勝負は、最終演技までもつれ込みます。

その最終6本目、奇しくもふたりとも107Bを選択していました。先に演技をしたのは、寺内選手。きっちりと決めて83.70を獲得。これで寺内選手はトータルを485.45として、坂井選手が逆転で優勝するには87.40以上の演技が求められるというプレッシャーを与えました。
そんなプレッシャーがかかる場面で、坂井選手はなんとジャッジの2人が10点をつける最高の演技を披露。得点は、89.90。トータル487.95として、2.50の僅差で逆転優勝を果たしました。

競泳競技、飛込競技は、明日がいよいよ最終日。リオデジャネイロ五輪代表選手たちだけではなく、次世代を担う若手選手たちも全力でこの夏、最後の全国大会に挑みます。引き続き、選手たちの熱い力泳に負けないくらいのご声援をお願いします。

※写真1:日本新記録・世界ジュニア新記録で50m自由形を制した池江選手
※写真2:100m自由形を49秒台の大会記録で優勝の溝畑選手
※写真3:他を終始リードし続けて3m飛板飛込で優勝を果たした板橋選手

競泳競技のリザルトはこちら
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飛込競技のリザルトはこちら
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