2016.11.14

【水球】第10回アジア水泳選手権2016 1日目

アジアナンバーワン決定戦となる第10回アジア水泳選手権2016が、11月14日(月)から開幕しました。

14日から行われているのは水球競技(東京体育館プール)。水球競技は、2017年ハンガリー・ブダペスト世界水泳選手権のアジアにおける出場枠を懸けた大事な戦いになります。

女子は全7カ国が総当たり戦で行われ、男子はグループAとグループBの2つに別れて3日間でリーグ戦を行い、4日目からはリーグ戦の結果を反映させたトーナメント戦が行われます。

初日は女子が香港対カザフスタン、中国対シンガポール、日本対タイの3試合、男子が4試合行われました。

開幕戦となった女子第1試合は、香港対カザフスタンの対戦。カザフスタンが第1ピリオドに先制すると、そのままの勢いでさらに3点を追加。その後も着実に得点を重ね、合計で22得点を挙げます。香港は最終ピリオドに葛松靈選手が1得点を挙げますが、そこで試合終了。1対22で開幕戦をカザフスタンが勝利しました。女子第2試合は、リオデジャネイロ五輪で7位に入った中国とシンガポールが対戦。第1ピリオドから中国がゲームの主導権を握り、シンガポールは中国の強固なディフェンス陣を切り崩すことができず、23対2で中国が1勝目を挙げました。

女子第3試合の日本対タイ戦では、開始1分経たずに日本の鈴木琴莉選手が先制点を挙げます。日本は得点を積み重ねていき、その後もタイに攻め入る隙を与えません。「全員で点を獲ること」を目標に掲げていた日本は、第4ピリオドで日本の徳用万里奈選手が得点を挙げたことで達成。結果、18対2で日本が白星スタートを切りました。

「今日は選手交代の仕方を今までと変えていた部分があるので、少し攻守のバランスが崩れてしまいました。若い選手が多いので、まとまりばかりを気にせず、思い切って怖いもの知らずでいってほしい。1点でも多く点を挙げることが日本の水球ですから」(加藤英雄ヘッドコーチ)

「パスミスなども多く、シュートチャンスはたくさんあったので、もっとたくさん点が獲れた試合だったと思います。初代表の若手選手も多いので、その初戦を勝てたことは良かったと思っています。後半に大事な試合が控えていますから、ここから徐々に上げていきたいと思います」(曲山紫乃キャプテン)

男子はグループAのイラン対シンガポール、香港対カザフスタン、そしてグループBの中国対サウジアラビア、フィリピン対日本とそれぞれ2試合ずつ行われました。

男子初戦はグループAの中国対サウジアラビア戦。高い泳力を見せた中国がサウジアラビアを終始圧倒し、14対3で中国が勝利。男子第2試合のイラン対シンガポールはロースコアの接戦。第1ピリオドで奪った1点のリードをイランが守ったまま第4ピリオドへ。最後はイランが自力を見せつけるかたちでじわじわとリードを広げ、8対4でイランがシンガポールを下しました。

男子第3試合は、グループBの香港対カザフスタン戦。2m級の大型選手が揃うカザフスタンは、その高さを生かした攻撃で第1ピリオドから香港ゴールに襲いかかり、一挙8得点を挙げます。その後もカザフスタンはリオデジャネイロ五輪出場を逃した悔しさを晴らすかのような猛攻が続き、25対1でカザフスタンが勝利しました。

初日最終戦は、フィリピン対日本。スターティングメンバーは、リオデジャネイロ五輪の経験した選手たち。飯田純士選手の先制ゴールを口火に、素早いスティールからのカウンターでたたみ掛け、第1ピリオドで11得点を奪います。メンバーを大幅に入れ替えた第2ピリオドでも勢いは止まらず、さらに11点を追加。前半だけで22点を奪う猛攻を見せます。
後半に入ると少し疲れが見えますが、それでも得点を積み重ねていき、最終的には36対0と、フィリピンに得点を許すことなく日本が1勝目を挙げました。

「ルーズなプレイだけはしないように、と話をしていましたが、最後まで丁寧にスピード感あるプレイをしてくれました。五輪に出たことで、世界からも日本の水球が評価され始めています。せっかく日本開催の大会ですから、日本のファンの皆さんに良いプレーを観てもらいたい。そのためにも、内容のある試合をしていきたいと思います」(大本洋嗣ヘッドコーチ)

「五輪から半分くらいメンバーが入れ替わりましたが、新チームの初陣としては良いスタートが切れたんじゃないかと思っています。五輪に出たチームとして、最低でも4年間はアジアナンバーワンで居続ける義務があると思います。そういう良いプレーを続けていきたい」(志水祐介キャプテン)

15日も、女子3試合、男子4試合が行われます。女子日本代表はウズベキスタンと、男子日本代表は中国との対戦を迎えます。

アジアナンバーワンを懸けた戦いに臨む選手たちへのご声援をよろしくお願いします。

※写真1:タイ戦でシュートを放つ曲山キャプテン
※写真2:4ゴールを決めた清水キャプテン
※写真3:体格を生かした攻撃的なプレーで勝利した日本のライバルであるカザフスタン

リザルトは大会公式HPから
http://www.asc2016tokyo.org/index.html

インターネット生放送はこちらから
https://abemafresh.tv/japanopen