2017.07.18

【飛込・水球・シンクロ・OWS】第17回世界水泳選手権(ハンガリー・ブダペスト) 5日目

ハンガリー・ブダペストで行われている、第17回世界水泳選手権の大会5日目。この日、日本代表チームに待望のメダルがもたらされました。

シンクロ競技のチームテクニカルルーティン決勝。予選を3位で通過しているだけに、ここでメダルを獲らないと流れを引き戻すことができなくなってしまう。全員がそういう危機感を持って臨みました。
スタートからのジャンプも決まり、8人が息の合った演技を披露します。「細かいミスはあったが、大きなミスはひとつもなかった」と井村雅代ヘッドコーチ。その言葉通り、日本らしさを全面に押し出したテーマ“弥栄日本”を最後まで勢いよく演じきりました。得点は、93.1590。先に演技を終えていた、ライバルのウクライナに0.7994ポイント差で銅メダルを獲得しました。

「今日、本当に流れを変えないと試合が泥沼になってしまうので、昨日に全員でミーティングをして気持ちを切り替えて臨みました。その全員の想いが、演技にも現れたと思います」(乾友紀子選手)

乾選手はこの日、中牧佳南選手と組むデュエットのフリールーティン予選にも出場。“風神雷神”をテーマにした、起承転結がはっきりと分かれた難しいルーティンを、気持ちを込めて演じます。「雰囲気が似ている」(井村ヘッドコーチ)というふたりの息の合った演技は、泳ぎ終わったあとに観客から大きな拍手がわき起こりました。得点は、92.6000の4位。3位のウクライナとは0.2333ポイント差と、逆転可能な位置につけました。

飛込競技では、女子高飛込に板橋美波選手と佐々木那奈選手が出場。競技レベルが上がっているこの種目、板橋選手も佐々木選手も1本目から20番台からのスタートと苦しい展開に。それでも板橋選手は、4本目の107Bで69.00をマークして19位に浮上。最後は得意としている5253Bで78.40という高得点を叩き出して、トータル304.00の15位で準決勝進出を決めます。佐々木選手は途中の流れを変えることができず、274.80の24位となりました。

準決勝に出場した板橋選手は、予選を上回る得点で3本目を終えます。4、5本目は得意としている種目。ここで逆転を狙う板橋選手は、107Bで予選を超える72.00をマークして11位に。最後の5253Bは少し入水が乱れてしまって67.20。トータル313.70で12位となり、翌日の決勝進出を果たしました。

「予選よりは良かったと思うんですが、まだ自分の実力を出し切れていないと思っています。今回は決勝に残ることができたので、決勝でリオデジャネイロ五輪以上の結果を残せるように、しっかり頑張りたいと思います」(板橋選手)

OWS競技は男子10kmが行われ、平井康翔選手と野中大暉選手が出場。野中選手は序盤から積極的なレースを展開し、平井選手はパックの後方からついていきます。中盤、ふたりとも一度ひと桁順位まで上げますが、周りも一気にラストスパートがかかります。平井選手、野中選手のふたりも何とか食らいつきますが、そのスピードについていくことはできず、平井選手が2分54秒差の40位、野中選手は3分15秒差の44という結果となりました。

女子水球は、予選リーグの2戦目をオランダと対戦。オープニングとともに日本ゴールに襲いかかるオランダは、第1ピリオドで一挙7得点。その勢いに圧倒された日本は、第1ピリオドはノーゴールに終わります。
しかし、第2ピリオドに日本も反撃。頼れるベテランの曲山紫乃選手のゴールを皮切りに、このピリオドで5点を奪取。オランダも3点を追加し、5対10となったところで前半戦を終了。
第2ピリオドの勢いを持続させたい日本でしたが、第3ピリオドはオランダの反撃にあい、5点を奪われてしまいます。最終第4ピリオドもオランダのパワーを生かした遠くからのシュートを決められて試合終了。8対20で日本は2敗目を喫しました。

大会6日目は、シンクロ競技のソロフリールーティン決勝とチームフリールーティンの予選が行われ、飛込競技は坂井丞選手が男子3m飛板飛込に出場。男子水球はアメリカとの予選リーグ第2戦が、OWS競技は女子5kmに森山幸美選手と新倉みなみ選手が出場します。

『世界のトップ』を目指し、一意専心の想いでトレーニングに励んできた選手たち。そのすべての力をぶつけて世界に挑む日本代表選手たちへのご声援、よろしくお願いします。

※写真1:日本に初のメダルをもたらしたシンクロチーム
※写真2:女子高飛込で決勝進出を果たした板橋選手
※写真3:乾選手、中牧選手のデュエットは決勝で逆転メダル獲得を狙う

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大会公式HPはこちら
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