2017.07.20

【水球・シンクロ・OWS】第17回世界水泳選手権(ハンガリー・ブダペスト) 7日目

大会7日目を迎えた、連日晴天に恵まれたハンガリー・ブダペストでの第17回世界水泳選手権。女子水球競技はフランス戦、シンクロ競技はデュエットフリールーティンの決勝とフリーコンビネーションの予選、そしてOWSは今年から新しく導入された、5kmのリレーが行われました。

シンクロ競技のデュエットフリールーティンは“風神雷神”をテーマに、乾友紀子選手と中牧佳南選手が逆転での銅メダル獲得を目指します。
井村雅代ヘッドコーチも「ふたりは本当に良くやりました」と評価するほど、ここ数試合で最高の演技を見せます。身長も、そして雰囲気も似たふたりのデュエットは最後まで大崩れすることなく、力強く起承転結を演じきりました。得点は、93.1333。先に演技を終えていたウクライナには惜しくも0.1337ポイント差で敗れ、4位となりました。

「今日も良く泳いだ、ということは井村ヘッドコーチから言っていただけたんですが、結果がついてこなかったので悔しいです。厳しい戦いですが、まだこれからトライしていきます」(乾選手)

「昨日の夜にも、良い演技をして絶対にメダルにつなげるようにしよう、という話をしていたんですが、結果につながらなかったのは、やっぱり悔しいです」(中牧選手)

フリーコンビネーションのテーマは、“Mermaid”。その名の通り、人魚のように華麗に水中を縦横無尽に泳ぎ回り、そして足技で同調性を見せつけるような演技を披露します。フリーコンビネーションは、何と言っても芸術性がポイント。観客にひとつの舞台を見ているような、そんな気にさせるのが面白さでもあります。
マーメイドのファンタジックな面を水着でも表現した日本チームの得点は92.9667。予選を3位で通過し、シンクロ競技の締めくくりでもあり、前半戦の締めくくりとなる22日に決勝を迎えます。

「新しいプログラムですから、練習も時間をかけて行ってきました。今日はじめて泳いだメンバーもいましたが、この試合が始まってからのそれぞれ感じていた想いを今日はしっかり出せるように、と気合いを入れて臨みました」(乾選手)

OWS競技は、3人ひと組で泳ぐチーム競技に代わり、今年からはじめて導入された5kmのミックスリレーが行われました。ひとり1.25kmを泳ぎ、男子2人、女子2人の合計4人でバトンをつないでいくこのレース。日本は宮本陽輔選手、平井康翔選手、森山幸美選手、新倉みなみ選手がエントリーしました。
第1泳者の宮本選手は2位で平井選手につなぎ、平井選手は順位を守りつつ、トップとの差をさらに詰めて森山選手にバトンをつなぎます。そして森山選手も前の2人が作った流れを切らさないように最後まで踏ん張って8位でアンカーの新倉選手へ。1.25kmという、まさにOWS選手からすればスプリント競技とも言えるこの距離で、最後のラストスパートは激しさを増すなか、新倉選手も頑張りますが順位をひとつ落とし、日本チームはトップと1分48秒1差の55分54秒0の9位でフィニッシュしました。

女子水球競技は予選リーグの第2戦。フランスとの対戦を迎えました。
オープニングシュートを決めたのは、キャプテンの鈴木琴莉選手。ここからは点の奪い合いとなり、第1ピリオドは3対3のタイで終えます。第2ピリオドに入ると、攻めあぐねる日本を尻目にフランスが連続して3点を奪い、3対6で前半を終了。
何とか追いついておきたい第3ピリオドに、鈴木選手のゴールから稲葉朱里選手、坂上千明選手の3人が連続ゴールで同点にします。ですが、第3ピリオド終了間際にフランスに1点を追加され、6対7で最終第4ピリオドへ。
第4ピリオド開始2分、稲葉選手が同点にしましたがフランスも追加点を加えます。そしてコーナーから山本実乃里選手が貴重な同点ゴールを奪ったのが、残り4分となったところ。ここから両チームとも得点を許さない緊張感の高い展開が続きました。その均衡を破ったのは、フランスでした。残り1分になったところで、この試合の決勝点となる1点を日本が奪われてしまい、最後の望みをかけた坂上選手のゴールも相手キーパーに阻まれて試合終了。残念ながら、日本は8対9でフランスに敗れました。

「ここいちばん、というところでの弱さが出てしまいました。まだまだ弱いですね、もう一回やり直しです」(加藤英雄ヘッドコーチ)

「守らなければいけないところでできなかったり、また守ったあとに得点につなげることができなかったりしたことが、この敗戦につながってしまったと思います。まだまだ強さが足りないと感じています」(鈴木琴莉キャプテン)

大会8日目は、シンクロ競技のチームフリールーティン決勝とミックスデュエットのフリールーティンの予選が行われ、飛込競技は村上和基選手が出場する男子高飛込の予選と準決勝、そして男子水球はクロアチア戦、OWS競技は25kmに、野中大暉選手、宮本陽輔選手、貴田裕美選手が出場します。

『世界のトップ』を目指し、一意専心の想いでトレーニングに励んできた選手たち。そのすべての力をぶつけて世界に挑む日本代表選手たちへのご声援、よろしくお願いします。

※写真1:デュエットで4位となった乾選手と中牧選手
※写真2:フリーコンビネーションは予選3位と好発進
※写真3:女子水球は1点差でフランスに敗れる

リザルトはこちら
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大会公式HPはこちら
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